脳出血で再入院する人はどんな人?

脳出血の発症後、退院しても再入院する例も多く、その背景にどのような要因が隠れているか知られていません。今回の研究では、脳出血後に再入院する人にはどのような要因が関連しているか検証しました。
◆脳出血後、再入院した人はどんな人か?
今回の研究は、ノルウェーの脳卒中データベースに登録されている脳卒中患者121人を対象に、再入院した人にどのような要因が関連しているか検証しました。 再入院の時期は、90日以内の早期再入院と91日から365日の遅い再入院に分けました。
◆理由として、早期再入院は感染症、遅い再入院は脳卒中の再発が最も多かった
以下の結果が得られました。
早期再入院の最も多い原因は
感染症 であり、遅い再入院では脳卒中や心血管疾患 の再発であった。老人ホームに退院した人は、早期再入院の唯一の独立因子であった。
糖尿病と当初入院期間が長いことは遅い再入院の独立因子であった。
再入院の理由で最も多かったものは、早期再入院では感染症、遅い再入院では脳卒中の再発などでした。また、早期再入院と遅い再入院に関連する要因はそれぞれ、老人ホームへの退院と糖尿病を持っていること、入院期間が長いこと、でした。
海外の研究結果が日本にそのまま当てはまるかは不明ですが、脳出血後の再入院を防ぐために、このような結果を参考にしても良いかもしれません。
【訂正11/16】
結果の説明に誤りがありました。下記のとおり訂正します。
誤)再入院の理由で最も多かったものは、早期退院では感染症
↓
正)再入院の理由で最も多かったものは、早期再入院では感染症
執筆者
Hospital Readmission after Intracerebral Hemorrhage.
J Stroke Cerebrovasc Dis. 2015 Oct 16
[PMID: 26483156]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。