2015.10.28 | ニュース
熱性けいれん発症前の発熱が短く、体温が低い場合、再発の危険性が増す
アメリカの研究チームが347名の子どもを分析
from The New England journal of medicine
(C) Silroby - Fotolia.com
『熱性けいれん診療ガイドライン2015』では、熱性けいれんの再発危険性が増す特徴のなかに、短時間の発熱と発作間隔、発作時体温が低いことを挙げています。その根拠のひとつとなる1992年の論文を紹介します。
◆熱性けいれんの再発に関連する要因を検証
月齢1ヶ月から10歳までの子ども347名を対象に、両親から情報を聴取し、熱性けいれんの再発に関連する要因を検証しました。
◆熱性けいれんの初回発症前の発熱期間が再発する確率に関連する
以下の結果が得られました。
初回の熱性けいれん前の発熱時間が、1年時点での再発リスクに関連していた。
発熱が1時間続かない場合は再発リスクは44%、発熱時間が1時間から24時間では23%、24時間以上続くと13%であった(p<0.001)。
発作 時体温が華氏101度(38.3℃)から華氏105度(40.6℃)以上まで華氏1度上昇するごとに、1年時点の再発リスクが35%から30、26、20、13%と減少した(p trend=0.024)。
初回の熱性けいれん前の発熱時間の短さ、体温の低さが、熱性けいれんの再発する危険性が高いことと関連していました。
この結果も踏まえて、『熱性けいれん
- 両親いずれかの熱性けいれん家族歴
- 1歳未満の
発症 - 短時間の発熱、発作間隔(概ね1時間以内)
- 発作時体温が39℃以下
これらのうちのいずれかが見られた場合、再発の確率は2倍以上になると記載されています。
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参考文献
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。