◆増殖療法を受けた人と受けなかった人を後ろ向きに比較
韓国の研究班は、研究に参加した施設で肩腱板損傷に対して増殖療法を受けた人と、通常の治療を受けた人を比較して、治療の効果を調べました。
◆痛み、機能に改善あり
次の結果が得られました。
1年のフォローアップのうちに、治療群の57人の患者と対照群の53人の患者が解析の対象となった。
対照群と比べて、治療群ではVAS-week、SPADI、肩外転筋の等尺性筋力と、屈曲、外転、外旋の能動的可動域に有意な改善が見られた。有害事象はなかった。
増殖療法を受けた人では、痛みや関節を動かせる範囲などが、通常の治療を受けた人よりも改善していました。
増殖療法は日本では標準的ではありませんが、このように効果を報告した研究もあります。効果が確かだと認められれば、治療の選択に加わってくるかもしれません。
執筆者
Prolotherapy for refractory rotator cuff disease: retrospective case-control study of one year follow-up.
Arch Phys Med Rehabil. 2015 Aug 5 [Epub ahead of print]
[PMID: 26254952]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。