2015.06.29 | ニュース

子どものアナフィラキシー治療はステロイド使用で入院が短縮した

アメリカの治療データから
from The Journal of pediatrics
子どものアナフィラキシー治療はステロイド使用で入院が短縮したの写真
(C) George Serban - Fotolia.com

薬や食べ物、ハチの毒などが原因で、重症では死亡に至ることもあるアナフィラキシーは子どもにも起こります。アナフィラキシーは急激なアレルギー反応であり、アレルギーを抑えるステロイド薬が治療に有効です。ほかにもエピネフリンなどの薬が使われますが、アメリカのボストン小児病院の研究班は、ステロイド薬に着目した調査を行い、ステロイド薬を使ったときには入院が2日以上になることが少なかったことを報告しました。

◆アメリカで入院した子どものデータから

研究班は、アメリカの35か所の施設のデータベースから、アナフィラキシーで入院した子どもの情報を取り出し、ステロイド薬を使ったかどうかと、その後の経過の関連を調べました。

 

◆2日以上の入院が少ない

次の結果が得られました。

アナフィラキシーで入院した5,203人の子どものうち、424人(8.2%)に2日以上の入院があった。入院した子どもの間で、グルココルチコイドの使用は2日以上の入院(調整オッズ比0.61、95%信頼区間0.41-0.93)、続くエピネフリンの使用(調整オッズ比0.63、95%信頼区間0.42-0.84)と負の相関があった。

ステロイド薬を使った子どもでは、入院期間が2日以上に長くなる割合が少なくなっていました

 

この研究方法では、ステロイド薬が使えた背景に、比較的治りやすい要因があった可能性を完全には否定できませんが、上の結果は入院時の重症度などを計算に入れたうえでのものです。

アナフィラキシーは非常に危険な状態であり、ステロイド薬は広く使われています。危機を脱する効果がある治療薬の価値は重大と言えるでしょう。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Glucocorticoids and Hospital Length of Stay for Children with Anaphylaxis: A Retrospective Study.

J Pediatr. 2015 Jun 19 [Epub ahead of print]

 

[PMID: 26095285]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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