2015.06.09 | ニュース

緑内障の薬、ジェネリックに替えたほうがちゃんと使えた

アメリカ全国のデータから
from Ophthalmology
緑内障の薬、ジェネリックに替えたほうがちゃんと使えたの写真
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医薬品には、同じ有効成分でも早い時期に作られた「先発薬」と、先発薬の特許が切れた後に安価で流通する「ジェネリック薬」があります。ジェネリック薬は先発薬と同じ効き方・同じ副作用があるとは限らない点に注意が必要ですが、安く使える面が重要になる場合もあります。アメリカの研究で、緑内障の薬をジェネリック薬に切り替えた人は、薬を医師の処方通り使う割合が高かったという傾向が見つかりました。

◆アメリカの緑内障患者が対象

研究班は、アメリカ全国の診療情報ネットワークを使って、40歳より上の開放隅角緑内障の患者で、主な治療薬である目薬のプロスタグランジン製剤を使っている人の情報を調査しました。

対象とした2009年から2012年のうち、プロスタグランジン製剤の中でも安価なラタノプロストのジェネリック薬が使えるようになる前と、使えるようになった後を比較して、処方通りプロスタグランジン製剤を使い続けていた服薬順守率に違いがあるかどうかを調べました。

 

◆切り替えた人のほうが服薬順守率が改善する傾向

調査から次の結果が得られました。

8,427人の患者が研究の採用基準を満たした。ラタノプロストのジェネリック薬が使えるようになってから、ジェネリック薬に切り替えた人に比べて、先発薬を使い続けていた人では服薬順守率が25%以上改善することが28%少なく(オッズ比0.72、95%信頼区間0.55-0.94)、服薬順守率が25%以上悪化する場合は39%多かった(オッズ比1.39、1.04-1.86)。ジェネリック薬の導入後の服薬順守率の改善は、ジェネリック薬以前の月間医療費負担額が高いこと(P=0.02)、ジェネリック薬導入後に負担額が低いこと(P<0.0001)、また患者が黒色人種であること(オッズ比1.25、95%信頼区間1.04-1.50)と関連していた。

ジェネリック薬が使えるようになった後で、ジェネリック薬に切り替えた人は、先発薬を使い続けていた人に比べて服薬順守率が改善することが多く、悪化することが少ない傾向がありました。また、ジェネリック薬が現れる以前に医療費の負担額が大きかった人、ジェネリック薬登場後に医療費の負担額が小さかった人、黒色人種では服薬順守率が改善することが多い傾向がありました。

研究班は「コストが有意に服薬順守率を妨げうると仮定するなら、ジェネリック薬に切り替えることは患者の服薬順守率を改善する可能性がある」と結論しています。

 

薬の値段を気にしながら使うのは嫌なものです。比較的新しい有効成分などではジェネリック薬が作られていないこともあり、また効果・副作用が先発薬と同じとは限らないため、いつでも使えるとは限りませんが、ジェネリック薬が治療による経済的負担を軽くしてくれる場合もあります。詳しく知りたい方は医師と相談してみてください。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Impact of the introduction of generic latanoprost on glaucoma medication adherence.

Ophthalmology. 2015 Apr

 

[PMID: 25680226]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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