2015.05.28 | コラム

薬をお茶で飲むのは何がまずい??

薬と飲み物シリーズ 〔 その② お茶 〕
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以前に「薬は水または白湯で飲むこと」が無難であることを紹介しました。そうは言っても「水で飲むのは味気ないし、苦い薬は水では飲めないよ・・・」とおっしゃる方が多くいるのも事実です。ではお茶などで薬を飲むとどの様なことが起きるのでしょうか?今回は薬との飲み合わせを私達日本人にも馴染みの深い「お茶」などを例にして考えてみます。

◆ 薬をお茶で飲むのは"大体OK"

よく 「薬をお茶で飲んでいいですか?」 という質問を受けます。

この質問に対してはいつも 「大体OK、でも一部はNO」 と答えるようにしています。

結論から話すと私達がよく口にする番茶や麦茶であらばそれで薬を飲んでも"ほぼ"問題はありません。しかし、紅茶や(お茶ではないですが)コーヒーといったものになってくると若干の懸念が生じてきます。

薬の中にはカフェインと体の中で反応して、効果に影響が出るものがあります。カフェインは緑茶、紅茶、コーヒー等をはじめ栄養ドリンクやコーラ等にも含まれていることがあり、その中でも紅茶やコーヒー等は比較的カフェインが多く含まれるといわれています。たとえ紅茶やコーヒーそのもので薬を飲まなくても、薬を飲む前後に摂取したカフェインが体の中で薬の効果に影響を及ぼす場合もあります。実際に喘息治療などで使われるテオフィリンという薬とカフェインは体の中で互いに作用を強めて、結果として頭痛や動悸、不眠などといった体にとって不利益な症状を引き起こす場合があることがわかっています。

カフェインを含まない麦茶などであってもミネラル(カルシウムやマグネシウムなどの金属イオン)分を含むものもあります。骨粗しょう症治療薬の中にはミネラルと反応して、薬の効果が減ってしまうものもあるので注意が必要です。市販の麦茶に含まれるミネラルは微量な場合が多いのでほぼ問題ないとされていますが、ミネラル分を多く含むミネラルウォーターには注意が必要な場合があります。

今回紹介したカフェインやミネラルといった成分が効果に影響を及ぼすものは薬の中でも一部に限られますし、摂取した量などによっても変わってきます。それでも薬をお茶などの"普通の水以外"で飲むという場合には、余計な負担を体にかけることなく薬の効果を適切に引き出す為に、事前に薬剤師に確認しておくことをお奨めします。

執筆者

中澤 巧

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。