2015.04.30 | ニュース

冠動脈疾患に対するCT造影検査は本当に有用か?

米研究チームが冠動脈疾患疑いのある10,003名を分析
from The New England journal of medicine
冠動脈疾患に対するCT造影検査は本当に有用か?の写真
(C) SuriyaPhoto - Fotolia.com

冠動脈疾患が疑われる患者さんに対しては、様々な検査が行なわれます。しかし、どの検査が有用であるかといった明確な根拠は見当たりません。今回の研究では、アメリカの研究チームが、造影CT検査と心機能検査(負荷心電図、心筋シンチなど)を比較して、その後の死亡や心筋梗塞の発症を追跡しました。

◆さまざまな検査のなかで検査の有用性は検証されていない

冠動脈疾患が疑われる患者さんは、負荷心電図検査をはじめとして、負荷心筋シンチグラフィ検査、心臓超音波検査など様々な検査が行われています。そのなかでも、信頼できる診断方法として、造影CT検査がありますが、それらの比較はあまり行われていませんでした。

今回、アメリカ・デューク大学を主とする研究チームが、冠動脈疾患が疑われる患者10,003名を対象に、検査後の死亡、心筋梗塞狭心症などの心血管イベントの発生を指標として、造影CT検査と代表的な心機能検査(負荷心電図、負荷心筋シンチグラフィ、心臓超音波検査)を比較しました。

 

◆造影CT検査は他の検査と比べて有用であるとは言えない

調査の結果、造影CT検査を受けたグループと代表的な心機能検査を受けたグループの間に、心血管イベントの発生に統計的に意味のある差はありませんでした。心血管イベントの発生率は、造影CT検査を受けたグループが3.3%、心機能検査を受けたグループが3.0%でした。

この結果から、造影CT検査は代表的な心機能検査と比べて心血管イベントの発生を抑制しなかったと報告しています。

 

冠動脈造影CTの有効性は、現場の医師の方はどのように感じているのでしょうか?

執筆者

MT

参考文献

Outcomes of Anatomical versus Functional Testing for Coronary Artery Disease.

N Engl J Med. 2015 Apr 2

[PMID: 25773919]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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