フィルグラスチムBS注75μgシリンジ「F」の副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
LDH上昇、発疹、発赤、骨痛、腰痛、胸痛、関節痛、筋肉痛、悪心、嘔吐、ALT上昇
起こる可能性のある重大な副作用
ショック、アナフィラキシー、間質性肺炎、間質性肺炎増悪、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線検査異常、急性呼吸窮迫症候群、急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、両側性びまん性肺浸潤影、胸部X線異常、芽球増加、大型血管炎、大動脈炎症、総頸動脈炎症、鎖骨下動脈炎症、CRP上昇、大動脈壁肥厚、脾腫、脾破裂、脾臓の急激な腫大、毛細血管漏出症候群、低血圧、低アルブミン血症、肺水腫、胸水、腹水、血液濃縮
上記以外の副作用
肝機能異常、AST上昇、Al-P上昇、頭痛、倦怠感、動悸、尿酸上昇、血清クレアチニン上昇、浮腫、好中球浸潤、有痛性紅斑、皮膚障害、Sweet症候群、四肢痛、血小板減少、白血球増加症、髄外造血、糸球体腎炎
フィルグラスチムBS注75μgシリンジ「F」の用法・用量
- 〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉6.1. 同種及び自家末梢血幹細胞採取時のフィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]単独投与による動員通常、成人、小児ともに、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]400μg/㎡を1日1回又は2回に分割し、5日間連日又は末梢血幹細胞採取終了時まで連日皮下投与する
- この場合、末梢血幹細胞採取はフィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]投与開始後4~6日目に施行する
- ただし、末梢血幹細胞採取終了前に白血球数が50000/mm3以上に増加した場合は減量する
- 減量後、白血球数が75000/mm3に達した場合は投与を中止する
- 6.2. 自家末梢血幹細胞採取時のがん化学療法剤投与終了後のフィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]投与による動員通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了翌日又はがん化学療法により好中球数が最低値を経過後、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]400μg/㎡を1日1回又は2回に分割し、末梢血幹細胞採取終了時まで連日皮下投与する
- ただし、末梢血幹細胞採取終了前に白血球数が50000/mm3以上に増加した場合は減量する
- 減量後、白血球数が75000/mm3に達した場合は投与を中止する
- 〈造血幹細胞移植時の好中球数の増加促進〉6.3. 通常、成人、小児ともに、造血幹細胞移植施行翌日ないし5日後からフィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]300μg/㎡を1日1回点滴静注する
- ただし、好中球数が5000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら投与を中止する
- なお、本剤投与の中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する
- なお、年齢・症状により適宜増減する
- 〈がん化学療法による好中球減少症〉6.4. 急性白血病通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了後(翌日以降)で骨髄中の芽球が十分減少し末梢血液中に芽球が認められない時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]200μg/㎡を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する
- 出血傾向等の問題がない場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]100μg/㎡を1日1回皮下投与する
- ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5000/mm3に達した場合は投与を中止する
- なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する
- なお、年齢・症状により適宜増減する
- 6.5. 悪性リンパ腫、小細胞肺癌、胚細胞腫瘍(睾丸腫瘍、卵巣腫瘍など)、神経芽細胞腫、小児がん通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了後(翌日以降)から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]50μg/㎡を1日1回皮下投与する
- 出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]100μg/㎡を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する
- ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5000/mm3に達した場合は投与を中止する
- なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する
- なお、年齢・症状により適宜増減する
- 6.6. その他のがん腫通常、成人、小児ともに、がん化学療法により好中球数1000/mm3未満で発熱(原則として38℃以上)あるいは好中球数500/mm3未満が観察された時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]50μg/㎡を1日1回皮下投与する
- 出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]100μg/㎡を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する
- また、がん化学療法により好中球数1000/mm3未満で発熱(原則として38℃以上)あるいは好中球数500/mm3未満が観察され、引き続き同一のがん化学療法を施行する症例に対しては、次回以降のがん化学療法施行時には好中球数1000/mm3未満が観察された時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]50μg/㎡を1日1回皮下投与する
- 出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]100μg/㎡を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する
- ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5000/mm3に達した場合は投与を中止する
- なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する
- なお、年齢・症状により適宜増減する
- 〈ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症の治療に支障を来す好中球減少症〉6.7. 通常、成人には好中球数が1000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]200μg/㎡を1日1回点滴静注する
- 小児には好中球数が1000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]200μg/㎡を1日1回点滴静注する
- ただし、投与期間は2週間を目安とするが、好中球数が3000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら減量、あるいは投与を中止する
- 〈骨髄異形成症候群に伴う好中球減少症〉6.8. 通常、成人には好中球数が1000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]100μg/㎡を1日1回点滴静注する
- ただし、好中球数が5000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら減量、あるいは投与を中止する
- 〈再生不良性貧血に伴う好中球減少症〉6.9. 通常、成人には好中球数が1000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]400μg/㎡を1日1回点滴静注する
- 小児には好中球数が1000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]400μg/㎡を1日1回点滴静注する
- ただし、好中球数が5000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら減量、あるいは投与を中止する
- 〈先天性・特発性好中球減少症〉6.10. 通常、成人には好中球数が1000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]50μg/㎡を1日1回皮下投与する
- 小児には好中球数が1000/mm3未満のとき、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]50μg/㎡を1日1回皮下投与する
- ただし、好中球数が5000/mm3以上に増加した場合は、症状を観察しながら減量、あるいは投与を中止する
- 〈再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法〉6.11. 通常、フィルグラスチム(遺伝子組換え)[後続1]1日1回300μg/㎡を、フルダラビン、シタラビン等の抗悪性腫瘍剤併用化学療法の開始前日から併用化学療法終了日まで(通常5~6日間)連日皮下又は静脈内投与(点滴静注を含む)する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉自家末梢血幹細胞採取時のがん化学療法剤投与終了後の本剤投与により造血幹細胞を採取する場合、白血球数が最低値を経過後5000~10000/mm3以上への回復期に末梢血幹細胞採取を開始することが望ましい
- 7.2. 〈がん化学療法による好中球減少症〉がん化学療法剤の投与前24時間以内及び投与終了後24時間以内の本剤の投与は避けること
- 7.3. 〈がん化学療法による好中球減少症〉その他のがん腫に対する用法・用量における同一のがん化学療法とは、抗悪性腫瘍薬の種類及びその用量も同一の化学療法レジメンである
- 7.4. 〈がん化学療法による好中球減少症〉本剤の投与により、好中球数が最低値を示す時期を経過後5000/mm3に達した場合は投与を中止するが、好中球数が2000/mm3以上に回復し、感染症が疑われるような症状がなく、本剤に対する反応性から患者の安全が確保できると判断した場合には、本剤の減量あるいは中止を検討すること
- 7.5. 〈HIV感染症の治療に支障を来す好中球減少症〉投与期間は2週間を目安とし、さらに継続投与が必要な場合でも6週間を限度とする(本剤を6週間を超えて投与した場合の安全性は確立していない)
- また、HIV感染症の治療に支障を来す好中球減少症に対し、本剤を1週間以上投与しても好中球数の増加がみられない場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.14参照〕
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。