まんとるさいぼうりんぱしゅ
マントル細胞リンパ腫
B細胞リンパ腫の一つだが、比較的まれなタイプ
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最終更新: 2026.06.26
マントル細胞リンパ腫の基礎知識
POINT マントル細胞リンパ腫とは
マントル細胞リンパ腫は、主に中高年の男性に発症する比較的まれなB細胞リンパ腫です。多くは遺伝子異常によってサイクリンD1が過剰に作られることで発症し、診断時にはリンパ節、骨髄、脾臓、消化管などに広がっていることも少なくありません。リンパ節の腫れ、発熱、寝汗、体重減少、腹部膨満感などが主な症状です。診断には血液検査、画像検査、リンパ節生検、骨髄検査などを行います。治療は年齢や全身状態に応じて、抗CD20抗体を含む薬物療法、分子標的薬、造血幹細胞移植、CAR-T細胞療法などを検討します。マントル細胞リンパ腫は血液内科で治療を行います。
マントル細胞リンパ腫について
マントル細胞リンパ腫の症状
- 首、わきの下、足の付け根などの
リンパ節 腫脹 - 痛みのないリンパ節の腫れ
- 発熱、寝汗、体重減少などの
B症状 倦怠感 脾臓 の腫れによる腹部膨満 感、左上腹部の違和感骨髄 浸潤による貧血、易感染性 、出血傾向消化管 病変 による腹痛、下痢、血便 、便通異常など- 目立った症状がなく健診や
内視鏡 検査で偶然見つかることもある
マントル細胞リンパ腫の検査・診断
問診 ・診察リンパ節 腫脹 、発熱、寝汗、体重減少、腹部症状の確認- 全身のリンパ節、
肝脾腫 、全身状態の評価
- 血液検査
- 血算による貧血、
白血球 数、血小板 数の確認 LDH 、可溶性IL-2受容体、肝腎機能 などの確認- 治療前の全身状態や病勢評価
- 血算による貧血、
- 画像検査
CT 検査によるリンパ節腫大 、脾腫、臓器病変 の評価PET-CT による全身病変や活動性の評価病期 分類と治療効果判定に用いる検査
生検 :診断を行う上で最も重要な検査- 腫れたリンパ節や病変組織を採取して病理診断を行う
- 可能であればリンパ節生検で組織構造を確認
- 針生検のみでは診断が不十分になることあり
病理検査 (免疫 染色)- CD20、CD5、サイクリンD1、SOX11などの確認
- CD23陰性など、慢性リンパ性白血病などとの
鑑別 に有用 - Ki-67により増殖能を評価
遺伝子 ・染色体 検査- t(11;14)やCCND1関連異常の確認
- TP53異常など
予後 や治療選択に関わる異常の評価を行うことがある
骨髄 検査- 骨髄浸潤の有無を確認
- 病期分類や血球減少の原因評価に有用
消化管 検査- 消化器症状がある場合や病変評価が必要な場合に
内視鏡 検査を検討 - 多発性リンパ腫性ポリポーシスとして見つかることあり
- 消化器症状がある場合や病変評価が必要な場合に
- リスク評価
- MIPI(Mantle Cell Lymphoma International Prognostic Index)などの予後指標を用いることあり
- 年齢、全身状態、LDH、白血球数、病期、Ki-67などを総合評価
マントル細胞リンパ腫の治療法
- 治療方針の基本
- 年齢、全身状態、
病期 、症状、腫瘍 量、臓器機能、再発リスクに応じて選択 - 多くは診断時に進行期であり、全身治療が中心
- 無症状で進行がゆっくりな一部の症例では
経過観察 を選ぶことがある - TP53異常や高Ki-67など高リスク例では治療方針を慎重に検討する
- 年齢、全身状態、
- 化学
免疫 療法(抗がん剤 と免疫療法薬を組み合わせた治療)- 抗CD20
抗体 であるリツキシマブを含む治療が基本のひとつ - R-CHOP、ベンダムスチン+リツキシマブなどを病状に応じて選択
- 若年・全身状態良好例ではシタラビンを含む強力な治療を検討
- 高齢者や
合併症 がある場合は毒性を抑えた治療を選択
- 抗CD20
- 自家
造血幹細胞移植 - 若年または全身状態が良好な患者で、初回治療後の地固め療法として検討されることあり
- すべての患者に行う治療ではなく、適応の見極めが重要
- 維持療法
- 初回治療後にリツキシマブ維持療法を行うことあり
- 再発までの期間を延ばす目的の治療
- 分子標的薬
- BTK阻害薬が再発・難治例で重要な治療選択肢
- イブルチニブ、アカラブルチニブ、ザヌブルチニブなどを状況に応じて使用
- 近年は初回治療への組み込みも検討される領域
- 副作用として出血、感染、不整脈などに注意
- 免疫療法・細胞療法
- 再発・難治例では
CAR-T細胞療法 を検討することあり - 複数治療後の難治例で重要な選択肢
- 治療施設や適応条件を踏まえた専門的判断
- 再発・難治例では
放射線治療 - 限局期や局所症状の緩和目的で検討
病変 が限られる場合や圧迫症状がある場合の選択肢
- 支持療法
- 感染予防、ワクチン、発熱時対応
- 貧血や
血小板 減少への対応 - 腫瘍崩壊症候群への注意
- 治療副作用、
二次性 悪性腫瘍 、再発の長期フォロー