えすじょうけっちょうじくねんてん
S状結腸軸捻転
大腸のS状結腸という部分でねじれて、血流が悪くなってしまった状態。腸に穴が開くなど重篤になることがある
3人の医師がチェック
44回の改訂
最終更新: 2022.05.29
S状結腸軸捻転の基礎知識
POINT S状結腸軸捻転とは
S状結腸軸捻転はS状結腸がねじれることで、腸が詰まったり、血流が悪くなる病気です。腸に穴が空くことがあり、穴が空いた場合は腹膜炎が起こり重篤になります。主な症状は腹痛・吐き気・嘔吐・便秘などです。 症状や身体診察に加えて、血液検査・X線(レントゲン)検査・CT検査・超音波(エコー)検査などで診断されます。治療には内視鏡を用いた整復術とお腹を開ける手術があります。S状結腸軸捻転が心配な人や治療したい人は、消化器内科・消化器外科・内視鏡科を受診して下さい。
S状結腸軸捻転について
- 大腸のS状結腸という部位でねじれて、腸が閉塞したり、血管が閉塞して
虚血 になる病気- 捻転とはねじれること
- S状結腸はお腹の左下にあり、手前の下行結腸と先の直腸の間でS字型に曲がっている
- 下行結腸と直腸は周りの組織によって固定されているが、S状結腸は動きやすくねじれやすい
- 初期の症状は腹痛や吐き気・嘔吐で、ねじれた影響で血流が悪くなると腸が
壊死 して穴が空いて重篤化しやすい - 大腸の捻転の中で最も頻度が高い
S状結腸軸捻転の症状
S状結腸軸捻転の検査・診断
腹部レントゲン (X線 写真)検査- 行き止まりになってふくらんだ腸を確認する(coffee bean sign:お腹に溜まったガスがコーヒー豆のように見える)
- 腸に穴が空いて、腹部に漏れだした空気を確認する
腹部CT検査 - 腸のねじれそのものが確認できる
造影 CT 検査では血流や重症度が評価できる
腹部超音波検査 - 膨らんでいる腸を確認する
S状結腸軸捻転の治療法
大腸内視鏡 により捻れを解除する- 大腸内視鏡を用いた解除をした後に再発することも多い
- 大腸内視鏡でねじれを解除するのが難しい場合や、
虚血 により腸が壊死 したり穴が空いたりした場合は、腸を切除する手術を行う
S状結腸軸捻転が含まれる病気
S状結腸軸捻転のタグ
S状結腸軸捻転に関わるからだの部位
