びまんせいだいさいぼうがたびーさいぼうりんぱしゅ
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
日本で最も多い悪性リンパ腫。主に抗がん剤で治療する
4人の医師がチェック 53回の改訂 最終更新: 2018.01.22

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の基礎知識

POINT びまん性大細胞型B細胞リンパ腫とは

リンパ球は血液中を流れる白血球の一種であり、免疫に関わる細胞です。リンパ球に由来する悪性腫瘍(がん)のことを悪性リンパ腫と呼びます。悪性リンパ腫にも様々なタイプがありますが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫はそのうちのひとつです。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は日本人における悪性リンパ腫全体の3割ほどを占めており、最も頻度の多い悪性リンパ腫です。症状としては、痛みを伴わないリンパ節の腫れ、発熱、体重減少、寝汗などが見られます。リンパ節以外の部位が腫れることもよくあります。診断は腫れているリンパ節などを採取して、顕微鏡で腫瘍細胞を確認することにより行われます。病状を評価するために、CT検査やPET検査などの画像検査、採血検査、骨髄検査なども行われます。治療は抗がん剤が中心となります。放射線治療や骨髄移植を行うこともあります。治療による治癒を期待できる場合もあります。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が心配な方や治療したい方は血液内科を受診してください。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫について

  • 悪性リンパ腫リンパ球に由来するがん)の一種
    • リンパ球は血液中を流れる白血球の一種であり、免疫に関わる細胞
    • リンパ球の一種であるB細胞からできる代表的な腫瘍として、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫がある
    • 英語でのdiffuse large B cell lymphomaの頭文字をとってDLBCLと呼ばれる
    • 日本では毎年8,000-10,000人程度がDLBCLを発症していると考えられている
    • DLBCLは悪性リンパ腫全体の3割ほどを占めており、最も頻度の多い悪性リンパ腫
  • DLBCLは特徴によって、さらに以下の分類に細分される
    • T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫
    • 中枢神経原発DLBCL
    • 皮膚原発DLBCL-下肢型および加齢性EBV陽性DLBCL
    • 原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫
    • 血管内大細胞型B細胞リンパ腫
    • 慢性炎症に伴うDLBCL
    • リンパ腫様肉芽腫
    • ALK陽性大細胞型B細胞リンパ腫
    • 形質芽細胞リンパ腫
    • HHV8関連多中心性キャッスルマン病に発生する大細胞型B細胞リンパ腫
    • 原発性体腔液リンパ腫
    • 上記に分類されないDLBCL(DLBCL, NOS: not otherwise specified)
  • 上記のように多くに細分化されているが、大多数はDLBCL, NOSである
  • 70歳前後の、比較的高齢の方に起こりやすい病気
    • 男女どちらにも起こるが、やや男性に多い
  • 数ヶ月単位で進行していく、比較的進行の早いタイプの悪性リンパ腫
    • 進行は早いが、治療の反応性は良い方であり、約半数の方は抗がん剤治療で完治する

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の症状

  • リンパ節の腫れ
    • 約4割のケースでは、リンパ節以外にも病変(節外病変)が出現する
    • 節外病変は胃腸や骨髄にできやすい
  • B症状(発熱、体重減少、寝汗を合わせて専門的にB症状と呼ぶ)
    • 発熱(38℃以上)
    • 体重減少
    • 寝汗(医学的には盗汗:とうかん、と呼ぶことが多い)

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の検査・診断

  • リンパ節生検、病理検査
    • 腫れているリンパ節を針で刺して採取する、あるいは手術するなどして採取する
    • 採取したリンパ節を顕微鏡で確認する
      ・大型のBリンパ球腫瘍化している様子が観察される
    • 染色体検査を行う
  • 血液検査
    • 全身の状態をチェックして治療方針決定に役立てる
    • 血液中の白血球リンパ球の異常がないか調べる
  • 画像検査:腫瘍の大きさや位置などを調べる、治療効果を判定する
    • CT検査
    • MRI検査
    • PET検査
  • 骨髄検査:骨髄にがん細胞がないかを調べる
    • 腰骨や胸の骨から骨髄を採取して顕微鏡で確認する
    • DLBCLはしばしば骨髄にも病変ができるので、骨髄検査を行うのが望ましい
    • 染色体検査や、細胞表面抗原検査を行う
  • 上部・下部消化管内視鏡検査胃カメラ大腸カメラ
    • DLBCLは胃腸に病変ができやすいので、疑わしい場合は内視鏡検査を行う
  • 腰椎穿刺
    • 症状などから脳や脊髄の病変も疑われる場合に行う
    • 腰から針を刺して、脳や脊髄の周りを流れる液体(髄液)を採取して検査する

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療法

  • まずはアナーバー(Ann Arbor)分類に基いて、病気のステージを決定する
    • 1期から4期があり、4期が最も進行した状態
  • 限局期(1期から2期の一部)の場合
    • R-CHOP療法(リツキシマブとCHOP療法の併用)を行う
      ・シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロンの併用療法をCHOP療法と呼ぶ
    • 腫瘍の広がりが小さく、腫瘍全体に放射線を当てられる場合には、放射線療法を併用することもある
  • 進行期(2期の一部から4期)の場合
    • R-CHOP療法を行う
      ・6-8サイクル(通常は1サイクルを3週間で行う)ほど行うことが多い
    • 進行期の場合にはR-CHOP療法を行っても2/3ほどのケースで再発、難治になる
    • 造血幹細胞移植の効果はまだ確立されていないが、行われることがある


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