ぼうこうにょうかんぎゃくりゅうしょう
膀胱尿管逆流症
尿が本来の流れとは反対に、膀胱から尿管、腎臓へと逆流してしまうこと
5人の医師がチェック 42回の改訂 最終更新: 2018.01.03

膀胱尿管逆流症の基礎知識

POINT 膀胱尿管逆流症とは

膀胱尿管逆流症(ぼうこうにょうかんぎゃくりゅうしょう)は膀胱の尿が排尿時に尿管に逆流することです。通常、膀胱に溜められた尿は排尿時に膀胱と尿管のつなぎ目が弁の役割を果たして逆流することはありませんが、この弁の役割が不十分なときに膀胱尿管逆流症がおきます。 膀胱尿管逆流症は腎盂腎炎や腎臓の機能が低下などの原因になり、腎盂腎炎を繰り返したり腎臓の機能が低下するときは手術によって尿管と膀胱のつなぎ目を作り直します。腎盂腎炎を繰り返したりするときは原因に膀胱尿管逆流症があるかも知れません。泌尿器科で詳しく調べることが重要です。

膀胱尿管逆流症について

  • 尿が本来の流れとは反対に、膀胱から尿管、腎臓へと逆流してしまうこと
    • 膀胱と尿管のつなぎ目にあたる尿管口がうまく閉じていないことで、尿が膀胱の出口(尿道)からだけでなく尿管の方へ逆流してしまうことにより起こることが多い
  • 主な原因
    • 尿管の長さの異常
    • 尿管口(尿管と膀胱のつなぎ目)の形態と位置の異常
  • 100人に1人にこの病気があると言われている
    • 1歳以下では男児に多い
    • 1歳以上では女児に多い

膀胱尿管逆流症の症状

  • 膀胱尿管逆流症そのものによる症状はない
  • 腎盂腎炎膀胱炎などの尿路感染症を繰り返しやすく、以下のような症状が現れる
    • 腎盂腎炎の主な症状
      ・発熱
      ・背部痛
      ・嘔吐
    • 膀胱炎の主な症状
      ・排尿時痛
      頻尿
      ・下腹部痛

膀胱尿管逆流症の検査・診断

  • 排尿時膀胱尿道造影
    • 造影剤という薬を注射して排尿時の膀胱から尿管への逆流を確認する
  • DMSAシンチグラフィ
    • 微量の放射線を出す物質を注射して、腎臓の機能を調べる
    • 腎臓の正常組織にくっつくような物質を用いて、尿路感染によって障害を受けている腎臓の部位を判断する
    • 片方ずつの腎臓の機能を調べることができる

膀胱尿管逆流症の治療法

  • 主な治療法
    • 症状の軽い場合には、成長と共に自然治癒が期待できる
    • 尿路感染症を起こした場合
      抗菌薬抗生物質)を使用して治療する
      尿路感染症を繰り返す場合には、手術を行う
    • 手術
      尿管と膀胱のつなぎ目の補強を行い逆流防止機能をもたせる
       ・開腹手術
       ・膀胱鏡下注入療法
  • 便秘の管理も重要となる
    • 便秘により膀胱が十分に広がることができず、逆流の原因になることがあるため
    • 便秘を適切に治療するだけで尿路感染が改善するケースもある 

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