かすいたいえん
下垂体炎
下垂体に何らかの影響で炎症が起こる病気。炎症の影響を受けて下垂体ホルモンが低下することが多い
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最終更新: 2018.10.02
下垂体炎の基礎知識
POINT 下垂体炎とは
下垂体に炎症が起こる病気で、その影響で下垂体ホルモンの分泌量が低下する病気のことでさまざまな症状が現れます。具体的には頭痛や視野障害、疲労感などです。腫瘍や髄膜炎、結核、出産などが原因になることもあれば、原因がわからない場合もあります。診断には画像検査(頭部MRI検査や頭部CT検査など)が用いられ、血液検査で下垂体ホルモンの測定も行われます。炎症を抑えるためにステロイド薬を用いて治療が行われ、ホルモンの量が不足している人には薬でホルモンが補われうることもあります。頭痛や視野障害(視界に異常が現れること)がある場合は、下垂体炎も原因の1つです。神経内科や脳神経外科を受診してください。
下垂体炎について
下垂体炎の症状
下垂体炎の検査・診断
頭部MRI 検査:下垂体 が腫れて大きくなっていないかを確認する- 血液検査:血中の下垂体
ホルモン の測定- ホルモン分泌刺激試験:入院して、薬剤を負荷しながら数回採血を行う
生検 - 鼻や口を通じて下垂体の一部を採取する生検を行う
- 生検して得た組織を顕微鏡で詳しく調べる
- 頭部MRIや血液検査では診断があまりはっきりしないことがあり、その場合は生検を行うことで診断を確定させる
下垂体炎の治療法
- 主な治療法
ステロイド薬 の使用下垂体 前葉機能の低下(下垂体前葉ホルモン が分泌されない状態)がある場合は、ホルモン補充治療を行う- 尿崩症がある場合は、抗利用ホルモンの点鼻投与