がいじどうえん
外耳道炎(スイマーズイヤー)
外耳道(耳の穴)に炎症が起きた状態の総称。多くの場合、細菌感染が原因となる
6人の医師がチェック 20回の改訂 最終更新: 2017.12.06

外耳道炎(スイマーズイヤー)の基礎知識

POINT 外耳道炎(スイマーズイヤー)とは

耳の穴の中に炎症が起きた状態です。耳かきなどで外耳道の皮膚に傷をつけた場合に細菌感染を起こして、耳の痛み(耳を引っ張ると更に痛む)や聞こえにくさ、耳だれをがおきます。自然に治ることもありますが、痛みや耳だれが多い場合は耳鼻科を受診しましょう。治療は点耳薬、鎮痛薬を用いますが、一番の治療は耳をいじらないことです。その他に、治りにくい外耳炎として、外耳道真菌症や、悪性外耳道炎があります。外耳道真菌症は外耳道にカビが感染したもので、強いかゆみと耳の塞がった感じ、耳だれなどが起こります。治療は耳の洗浄や点耳薬や軟膏を使います。悪性外耳道炎は糖尿病やがんなどの人に起こる外耳炎で、外耳道の炎症が周囲の骨や脳まで広がり致死的になる病気です。症状は強い耳痛や耳だれです。耳の痛みや耳だれの原因も種々ありますので、まずは耳鼻科のクリニックに受診しましょう。

外耳道炎(スイマーズイヤー)について

  • 外耳道(耳の穴)に炎症が起きた状態の総称
    • 耳かきや外耳道異物などによって外耳道に傷がつくと、その部位から細菌感染が起こることがある
  • 多くの場合自然にも治るが、治りにくこともあるので注意が必要
    • 糖尿病や外耳に腫瘍のある人はなかなか治りにくい
    • 外耳道湿疹真菌(カビ)の合併がある場合や、悪性外耳道炎の場合もなかなか治りにくい
  • 水泳を行う人がかかりやすいため、スイマーズイヤーと呼ばれる
    • 以下の場面で起こりやすい
      ・プールで泳いだ後
      ・不清潔な耳栓や補聴器を使用し続ける
      ・外耳道に異物が入り込んだ場合や頭の外傷によって影響を受けた場合もある
  • 外耳道炎の特徴
    • 痒みや痛みを生じる
    • 白色または黄色の耳垂れ(耳の穴から出る)、刺激のある臭いが起こることがある

外耳道炎(スイマーズイヤー)の症状

  • 症状
    • 痛み
    • かゆみ
    • 悪臭のある耳だれ(耳から排出される分泌物)
    • 難聴
  • 特徴的な症状
    • 耳介(耳たぶなど、耳の外側の部分)を引っ張る事によって痛みが出たり悪化したりする
  • まれではあるが特徴的な症状
    • 外耳道湿疹合併:かゆみが強く、水疱や落屑(皮膚の一部がはがれ落ちる)が生じる
    • 真菌感染の合併:強いかゆみ

外耳道炎(スイマーズイヤー)の検査・診断

  • 診断
    • 多くの場合、視診に基づいて診断する
  • 症状が似ているため、しっかりと区別することが必要となる病気
    • 悪性外耳道炎
      炎症が強く外耳道やその周囲の軟骨や骨を破壊してしまう
      ・炎症を起こしている原因菌を培養検査で調べる
      緑膿菌による外耳の感染で起こることが多い
    • 穿孔中耳炎
      ・鼓膜の奥にある中耳に感染が起こって、炎症の影響で鼓膜に穴が開いている

外耳道炎(スイマーズイヤー)の治療法

  • 多くの場合は自然に治るが、治療を要する場合がある
    • 軟骨部外耳道(耳と耳の中の出口に近い部分)に限局している細菌感染の場合は、必要に応じて患部を切開しを出す(切開排膿)
    • 骨部外耳道(耳の中の鼓膜までの空間)が全体的に赤くなっている場合(発赤)は、外耳道を傷つけないように優しく丁寧に耳垢を除去して清潔にする。その後にステロイドを含んだ抗菌薬を塗り、痛みが強い場合は痛み止めの薬を使用する
  • 症状が長く続く場合
    • 症状が6か月以上続いている慢性外耳道炎外耳道炎に似た症状があらわれる外耳道湿疹では、原因を探すことが大切
      ・細菌感染以外の金属製イヤリングや整髪料、シャンプー、物理的な刺激(耳栓や補聴器)によるアレルギー性の接触性皮膚炎が原因として考えらる
      ・顕微鏡による患部の観察やパッチテストを行う場合がある
      ・症状の原因がわかればそれを除去する
  • 炎症の原因が真菌(カビ)の場合
    • まれに細菌ではなく真菌(カビ)が炎症の部位に付着していることがある
      ・清潔にしてから抗真菌薬の軟膏を塗る
  • 重症の場合は、抗生物質(抗菌薬や抗真菌薬)の飲み薬を使って治療する

外耳道炎(スイマーズイヤー)に関連する治療薬

抗菌薬(耳科用)

  • 細菌増殖を阻害し、抗菌作用をあらわすことで耳の細菌感染を治療する薬
    • 細菌の増殖にはDNA複製や細胞壁の合成などが必要となる
    • 外耳道や中耳に細菌が感染して炎症がおきると耳の痛みや聞こえづらさなどがあらわれる
    • 本剤は細菌のDNA合成阻害や細胞壁合成阻害など、それぞれの薬剤がもつ抗菌作用により細菌増殖を抑える作用をあらわす
  • 本剤の中には点眼用などとしても使用できる製剤もある
抗菌薬(耳科用)についてもっと詳しく

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