いんのうすいしゅ
陰のう水腫
陰のうに水がたまる病気で先天的なものと他の病気が原因のことがある
8人の医師がチェック 100回の改訂 最終更新: 2022.02.09

陰のう水腫の基礎知識

POINT 陰のう水腫とは

陰のうとは精巣を収めている袋のことです。陰のう水腫(いんのうすいしゅ)は精巣の周りに液体が溜まり、陰嚢が膨らんだ状態のことです。陰のう水腫は、乳幼児から成人まで幅広くおこり、診断は主に超音波検査で行います。乳児期の陰のう水腫は様子をみますが、成人の陰のう水腫で症状がある場合は陰のうに針を刺して中に溜まった水を抜きます。たびたび陰のう内に水が溜まる場合には手術によって水が溜まりにくくします。陰のうが腫れてきて中身が液体だと感じるときは陰のう水腫の可能性があるので泌尿器科を受診してください。必要に応じて外来で水を抜く処置などをしてもらえて症状が軽くなります。

陰のう水腫について

  • 陰嚢(いんのう)内に液体が溜まること
  • 陰嚢水腫の分類①
    • 先天性陰嚢水腫
      • 生まれてきた時からある
      • 精巣が陰嚢に降りてくるときの通り路がうまく閉じなかったことが主な原因
    • 続発性陰嚢水腫
      • 炎症や外傷、腫瘍が原因になる
  • 陰嚢水腫の分類②
    • 交通性陰嚢水腫
      • お腹の中(腹腔内)と陰嚢がつながっている
    • 非交通性陰嚢水腫
      • お腹の中(腹腔内)と陰嚢がつながっていない
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陰のう水腫の症状

  • 陰のうが徐々に大きくなるが、痛みはない
  • 歩きづらさや座ったときの違和感などが症状
  • 陰のうに表面は柔らかく、後ろから光で照らすと液体が溜まった部分が透けて見える
症状の詳細

陰のう水腫の検査・診断

  • 診察と外来検査で診断が可能
  • 超音波検査
    • 陰のう内容の確認
    • 水腫の原因などを調べるために行われる場合がある
  • 鼠径ヘルニア精巣腫瘍、精索捻転(精巣捻転)、精巣上体炎と見分けなければならない場面がある
検査・診断の詳細

陰のう水腫の治療法

  • 交通性陰のう水腫と非交通性陰のう水腫では治療をする条件や手術法が違う
  • 交通性陰嚢水腫の治療
    • 主に子供の陰のう水腫の原因で非交通性陰嚢水腫と異なり、注射器で液体を抜くなどのことはしない
    • 交通性精巣水瘤ではほとんどの場合1年ほどで治る、つまり液体が溜まらなくなる
    • 2歳になっても元に戻らない場合や陰のうが大きくなったり小さくなったりする場合は手術する
      • ソケイヘルニア合併している場合には早期に手術をする
    • 手術は足の付け根(鼠径部)を切開して手術をする
      • 腹膜症状突起という部分見つけ出して周りから切り離して縛る
  • 非交通性陰のう水腫の治療
    • 超音波検査で部位を確認しながら、注射針を刺して内部に溜まった水を抜く
    • 根本的な治療のためには、過剰な精巣固有漿膜を取り除く手術を行う
      • ウィンケルマン(Winkelmann)法とバーグマン(Bergmann)法という2つの術式がある。治療成績に差はない
  • 交通性陰のう水腫・非交通性陰のう水腫ともに手術後には再発することはほとんどない
治療法の詳細

陰のう水腫の経過と病院探しのポイント

陰のう水腫が心配な方

陰のうが膨れる原因の1つとして考えられるのが陰のう水腫です。陰のうなどの病気を扱う診療科は泌尿器科なので受診すれば検査や治療を受けられます。子供の場合は小児科や小児外科で検査や治療をしてもらえることがあるので、かかりつけの医師にまず相談してみるのもよいでしょう。陰のう水腫は症状がなければ経過観察することも可能な病気です。しかし、陰のうが膨らむ病気は陰のう水腫だけではありません。精巣腫瘍や精索捻転、精巣上体炎などは治療をしないと治りません。特に精巣捻転と精巣腫瘍は早期に治療をしなければいけない病気です。このため陰のうが膨れてきたら陰のう水腫と自己判断するのではなく医師の診察を受けて他の病気の心配がないかを調べてもらうことが大切です。

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