まんせいりんぱせいはっけつびょう

慢性リンパ性白血病

骨髄の異常により白血球が異常に増えてしまう血液のがんの一つ

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8人の医師がチェック 122回の改訂 最終更新: 2017.06.15

慢性リンパ性白血病の基礎知識

慢性リンパ性白血病について

  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。の異常により白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担うが異常に増えてしまう血液のがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるの一つ
    • 血液の中に異常なリンパ球血液中にある白血球の一種で、免疫の役割を担っている。B細胞、T細胞、NK細胞に分かれ、それぞれ働き方が異なる(白血球の一種)が著しく増加した状態
  • 遺伝的な素因の関与が推測されている
  • 罹患率一定期間内に発生した疾患の発症しうる母集団に対する割合。有病率と区別されるは、1年間で人口10万人に0.3人程度と言われている
    • 発症症状や病気が発生する、または発生し始めることは50歳以後の中高年に多い
    • 30歳未満の若い人にはほとんどみられない
    • 男性に多い

慢性リンパ性白血病の症状

  • 発症症状や病気が発生する、または発生し始めることは緩やかでその後も非常にゆっくりした経過をとるため、初期の段階ではほとんど自覚症状はない
    • 症状が出現するまで平均で4年かかるといわれる
  • 主な症状
    • だるさ
    • 食欲不振
    • 寝汗を伴う微熱
    • 体重減少
    • リンパ節体全体にある、免疫を担当する器官の1つ。感染や免疫異常、血液のがん、がんの転移などで腫れるの腫れ
    • 肝臓、脾臓老化した血球を最終的に処理する働きや、免疫細胞(白血球)を成長させる働きをもつ臓器の腫れ
  • 白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担うが正常に働かないことによる症状
    • 発熱や肺炎などの感染の症状

慢性リンパ性白血病の検査・診断

  • 血液検査:白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担うが増加しているかを調べる
  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。検査:骨髄の中の細胞を針を刺して採取し、顕微鏡で検査する

慢性リンパ性白血病の治療法

  • 化学療法がんの治療の一種で、抗がん剤を使った治療の総称
    • 抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもあるであるシクロフォスファミド、ビンクリスチン、フルダラビンを使用する
  • 化学療法を受けた場合、一旦は症状が軽快、消失するが、再発することがある
  • 造血幹細胞移植他人の(時には自身の)造血幹細胞を血液中に注入する治療。自分で正常な血球を作れない、白血病などの血液疾患で行われる
    • 異常な骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。を健康な骨髄に置きかえる
  • 対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別される(症状を和らげる治療法)
    • 赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによる減少による貧血がある場合、輸血やエリスロポエチン腎臓から出るホルモンの一種で、赤血球の産生を促す効果を持つ(赤血球を増やす薬)で治療する
    • 血小板血液中にある成分の1つ。出血が起こると、出血している部分に集まって出血を止める役割をもつ減少による出血傾向がある場合、血小板輸血を行う
    • 感染に対して抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がないの投与などで予防・治療する
  • 放射線療法主にがんに対して用いられる、放射線を用いた治療法
    • 腫大体の組織の一部が局所的に大きくなること。血流の増加や、含まれる水分の増加、腫瘍などによって生じるした脾臓老化した血球を最終的に処理する働きや、免疫細胞(白血球)を成長させる働きをもつ臓器や、リンパ節体全体にある、免疫を担当する器官の1つ。感染や免疫異常、血液のがん、がんの転移などで腫れる、腫瘤などが周囲を圧迫している場合、それによる症状を和らげるために行われることがある
  • 未治療の場合、全体の生存率は以下の通りである
    • 5年生存率診断、治療開始から5年経過後に生存している患者の割合。命に関わるがんなどの病気で用いられることが多い数値:60-80%
    • 10年生存率:20-30%
    • 20年生存率:10%ほど
    • 治療ができない場合は、平均生存期間は約1年程度とされる
  • 新しい抗がん剤や骨髄移植血液疾患をもつ患者に対して行われる治療。血液細胞を作る骨髄を健康な人から採取して、それを患者の血液中に注入する治療により治療成績は上がってくることが期待される

慢性リンパ性白血病に関連する治療薬

代謝拮抗薬(プリン拮抗薬)

  • DNAの構成成分に類似した化学構造をもち、細胞増殖に必要なDNA合成を阻害して抗腫瘍効果をあらわす薬
    • がん細胞は無秩序に増殖を繰り返したり転移を行うことで、正常な細胞を障害し組織を壊す
    • 細胞増殖に必要なDNAの成分にプリン塩基と呼ばれる物質がある
    • 本剤はプリン塩基と同じ様な構造をもち、DNA合成の過程でプリン塩基の代わりに取り込まれることなどにより抗腫瘍効果をあらわす
  • 本剤は薬剤毎それぞれの作用により抗腫瘍効果をあらわす
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分子標的薬(オファツムマブ〔ヒト型CD20モノクローナル抗体〕)

  • B細胞の表面に発現しているCD20抗原というタンパク質に結合し、結合した細胞を溶解することで抗腫瘍効果をあらわす薬
    • 慢性リンパ性白血病はリンパ球B細胞が末梢血、骨髄、リンパ節、脾臓などで増殖する悪性腫瘍
    • B細胞の表面にCD20抗原というタンパク質が発現している
    • 本剤はCD20抗原に高い親和性で結合しB細胞を溶解する作用をあらわす
  • 本剤は特定分子の情報伝達などを阻害することで抗腫瘍効果をあらわす分子標的薬となる
分子標的薬(オファツムマブ〔ヒト型CD20モノクローナル抗体〕)についてもっと詳しく

分子標的薬(アレムツズマブ〔ヒト化抗CD52モノクローナル抗体〕)

  • 白血球細胞の表面に発現しているCD52抗原というタンパク質に結合し、結合した細胞を溶解する作用をあらわす薬
    • 慢性リンパ性白血病(CLL)はリンパ球B細胞が末梢血、骨髄、リンパ節、脾臓などで増殖する悪性腫瘍
    • B細胞、T細胞及びCLL細胞などの表面にはCD52抗原というタンパク質が発現している
    • 本剤はCLL細胞の表面のCD52抗原に結合し細胞溶解作用をあらわす
  • 本剤は特定分子の情報伝達などを阻害することで抗腫瘍効果をあらわす分子標的薬となる
分子標的薬(アレムツズマブ〔ヒト化抗CD52モノクローナル抗体〕)についてもっと詳しく

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