かっしょくさいぼうしゅ
褐色細胞腫
腎臓の上にある副腎やその周りの神経にできる腫瘍。カテコラミンと呼ばれるホルモンを過剰に作り出し、高血圧などの原因となる
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最終更新: 2021.10.04
褐色細胞腫の基礎知識
POINT 褐色細胞腫とは
腎臓の上にある副腎やその周りの神経にできる腫瘍です。カテコラミンと呼ばれるホルモンを作り出して高血圧などの原因になります。多発性内分泌腫瘍やフォン・ヒッペル・リンドウ病、神経線維腺腫といった遺伝病が関係している場合があります。褐色細胞腫では頭痛や高血圧症、多汗症、体重の減少などが起こります。褐色細胞腫が疑われる人は血液検査や尿検査、画像検査(超音波検査やCT検査、MRI検査など)などを行い詳しく調べられます。褐色細胞腫の人にはまず高血圧を治療し、具体的にはα遮断薬という薬で血圧を下げます。血圧が落ち着いたところで手術で腫瘍を取り除きます。褐色細胞腫は良性のことがほとんどですが、約10%は悪性であり、転移をしている場合は抗がん剤で治療します。褐色細胞腫は内分泌内科消化器外科、泌尿器科で治療が行われます。
褐色細胞腫について
- 腎臓の上にある副腎やその周りの神経にできる腫瘍
- 交感神経に働くカテコールアミンと呼ばれるホルモンを腫瘍が過剰に作り出し、二次性高血圧などの原因となる
- 約10%は腫瘍が多発している
- 原因の一部は遺伝的要因であると考えられている
- 多発性内分泌腫瘍症2型
- フォン・ヒッペル・リンドウ病
- 神経線維腫症1型 など
- 患者数は約3000人(平成22年度)とされる
- 小児慢性特定疾患に指定されており、申請を行えば症状の進行具合によって医療費の補助を受けることができる
褐色細胞腫の症状
- 腫瘍が作るホルモンの異常で症状が出る
- 頭痛
- 高血圧
- 血糖値の上昇
- 代謝亢進(だるさなど)
- 汗が多くなる
- 体重減少
- 顔面蒼白
- まれに起こる症状
- 動悸
- 視力障害
- 心不全
褐色細胞腫の検査・診断
- 血液検査:ホルモンの量などを調べる
- 尿検査:発作時のホルモンの量などを調べる
- 画像検査:腫瘍の大きさや位置などを調べる
- 腹部超音波検査
- 腹部CT検査
- 腹部MRI検査
- シンチグラフィ
褐色細胞腫の治療法
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