まーるぶるぐびょう
マールブルグ病
海外でみられるマールブルグウイルスによる重症感染症。熱や出血のしやすさ(皮膚からの出血や吐血、血便など)が特徴
3人の医師がチェック 38回の改訂 最終更新: 2017.12.06

マールブルグ病の基礎知識

POINT マールブルグ病とは

マールブルグウイルスに感染した状態のことです。発熱・頭痛・下痢・腹痛・胸痛などの症状が見られます。死亡率が高い感染症で、感染すると20-90%が亡くなると報告されています。 現在は国内で発症した例はなく、アフリカなどでの感染が報告されています。そのため、流行地域から帰国した後に上記の症状が出現した場合は要注意です。万が一、マールブルグ病が疑わしい場合は、感染症内科にかかって下さい。

マールブルグ病について

  • 海外でみられるマールブルグウイルスによる重症感染症
    • 熱や出血のしやすさ(皮膚からの出血や吐血血便など)が特徴
  • 死亡率は高く、20%から90%まで国によって様々な報告がある
  • 特別な治療法がなく、治療は対症療法となる
  • マールブルグウイルスはアフリカに生息するコウモリが持っているウイルス
    • コウモリからヒトに感染する
    • ヒトからヒトへの感染もあり、患者の血液や分泌物に濃厚接触することで感染する
    • 治療を経て症状が治まった後でも、精液からウイルスが検出されたことが報告されている
  • 2008年、ウガンダに渡航したオランダ人が感染した例が2例、報告された
    • 2人の渡航者は、ウガンダのオオコウモリが生息する洞窟に入っていた

マールブルグ病の症状

  • 潜伏期間は3-10日
  • 高熱、頭痛、だるさが急に生じる
    • 筋肉痛も多く見られる
  • 発症数日後に下痢、腹痛、胸痛、悪心、嘔吐などが出現する
    • 下痢が長期間続くことで脱水に陥りやすい
  • 発症から5-7日頃には吐血下血紫斑などの出血傾向が見られる
  • 悪化すると、ぼーっとするなどの意識障害や、行動のつじつまが合わない錯乱状態になるなどの神経症状が出る
  • 死亡例では重度の出血と血圧低下により、発症から1週間前後で死亡する例が多い

マールブルグ病の検査・診断

  • 血液検査
    • 血液からウイルスを検出する
    • 血液中にウイルスの遺伝子が存在するかをチェック(PCR法)する
  • 問診
    • 洞窟や鉱山などコウモリの生息地に行っていないか
    • 同じような熱性疾患の人と接触していないか
  • 他の病原体による熱性疾患と鑑別する必要がある

マールブルグ病の治療法

  • マールブルグ病に特化した治療法や薬はない
    • 安静にし、輸血や輸液による対症療法を行う
  • 予防法
    • アフリカの流行地では、鉱山や洞窟といった感染のリスクになる場所を避ける
    • 患者の血液や体液に触れないようにする
    • 予防のためのワクチンは存在しない

マールブルグ病の経過と病院探しのポイント

マールブルグ病が心配な方

マールブルグ病はで発熱や頭痛というような症状がみられます。国内で感染することはありませんが、アフリカなどの流行地域から帰国後の方で上記の症状があれば可能性があります。

ご自身がマールブルグ病でないかと心配になった時には、もしお近くに感染症科のある病院や、感染症専門医のいる病院があるのであれば、そのような病院を受診されるのが適切でしょう。マールブルグ病そのものが国内では珍しいこともあり、慣れている医師でないと診断をつけることが困難です。受診の際には、いつからいつまでどこに旅行をしていたかを医師に伝えてください。

特殊な検査を行わないとマールブルグ病の診断はつかないため、大学病院などを除けば基本的には血液検査を病院外の検査センターに送って、結果が返送されてくるのを待つということになります。

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マールブルグ病でお困りの方

マールブルグ病には特効薬がありません。集中治療室で、人工呼吸器や様々な点滴薬を使用しながら症状が改善するのを待つことになります。

医療機関によって治療可能な水準が異なるため、中小規模の病院であれば、診断がマールブルグ病だと判明した時点で(またはその疑いが生じた時点で)大病院へ転院の上で治療を行うこととなります。

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