ぷらだーうぃりーしょうこうぐん
プラダー・ウィリー症候群
肥満、精神遅滞、性器の発達の遅れ、筋力の低下などいくつかの特徴的な症状が見られる先天性の病気
6人の医師がチェック 28回の改訂 最終更新: 2017.06.15

プラダー・ウィリー症候群の基礎知識

プラダー・ウィリー症候群について

  • 肥満精神遅滞、性器の発達の遅れ、筋力の低下などいくつかの特徴的な症状が見られる先天性の病気
     ・先天性の病気であるが、遺伝することはほとんど無い
  • はっきりとした原因は不明
    • 15番染色体の異常が原因でさまざまな症状が出ると考えられている
  • 発生率は低く、約16,000人に1人
    • 国内には約2,000人の患者がいる
  • きちんと環境を整えて治療していけば、通常の人と寿命は変わらない

プラダー・ウィリー症候群の症状

  • 年齢によって問題となる症状が違う
    • 乳児期:哺乳障害、成長障害
    • 幼児期から学童期:低身長、肥満、性腺の機能低下、問題行動
    • 成人期:肥満やそれに伴う糖尿病動脈硬化などの合併症
  • 主な症状
    • 筋力低下
      ・哺乳力の低下を起こし、成長障害が起こる
      ・筋力の低下は1歳前後から徐々に改善していく
    • 発達の遅れ
      ・筋力低下があることから、2歳くらいまでは通常より運動の発達が送れる
      ・骨の成長が遅れ、骨粗しょう症側弯症などを合併することがある
      ・思春期では低身長が起こる
    • 肥満
      ・自分で食べられる3〜4歳になると、食欲を抑えることができずに肥満になる
      肥満は将来の糖尿病や動脈硬化、呼吸困難につながってしまう
    • 性腺の機能低下
      ・脳からの性腺を刺激するホルモンが少なくなるので二次性徴が来なかったり、正常に起こらなかったりする
      ・男児では停留精巣が約9割に認められる
      ・女児では無月経稀発月経などが起こる
    • 特徴的な顔貌
      ・幼児期は額が狭く、目がアーモンド型で上唇が薄く、口が小さく両端が下がって見える
      ・歯も生えるのが遅く、虫歯が起こりやすい
    • 問題行動
      ・精神発達の異常により、かんしゃくを起こしたり、乱暴な行動が見られることがある
      ・他には、自傷行為、論争好き、頑固、嘘をつく、落ち込みやすい など

プラダー・ウィリー症候群の検査・診断

  • 風貌と症状から疑うことが診断の第一歩である
  • 染色体の検査で15番染色体に特徴的な異常が認められば確定診断となる

プラダー・ウィリー症候群の治療法

  • 肥満に対する食事療法、運動療法、薬物療法(食欲を抑える薬)が重要
    • 寿命は、肥満に対する糖尿病動脈硬化などの合併症をきちんと予防すれば健康な人と変わらない
    • ただし、過食は病気からくるものであり周囲の理解とサポートが不可欠
  • その他症状に併せて対症療法を行う
    • 成長の遅れに対する成長ホルモン補充療法
    • 性腺の機能低下に対する性ホルモンの補充療法
    • 問題ある行動や精神の発達の遅れに対する環境のサポート

プラダー・ウィリー症候群に関連する治療薬

下垂体ホルモン製剤(成長ホルモン製剤)

  • 成長ホルモンを体内に補うことで、低身長、骨の異常、筋力低下などの症状を改善する薬
    • 下垂体から分泌される成長ホルモンは背を伸ばしたり、筋肉、骨などを強くしたりする働きをもつ
    • 何らかの理由により成長ホルモンの分泌が不足すると、低身長や骨の変形などの症状があらわれる場合がある
    • 本剤は成長ホルモン製剤であり不足している成長ホルモンを体内に補う作用をあらわす
  • 慢性腎不全などにおける成長ホルモンの補充目的で使用する場合もある
下垂体ホルモン製剤(成長ホルモン製剤)についてもっと詳しく

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