いんとうけつまくねつ(ぷーるねつ)
咽頭結膜熱(プール熱)
アデノウイルスの感染が原因で起こる感染症。発熱や喉の痛み、結膜炎などが起こる
12人の医師がチェック 73回の改訂 最終更新: 2017.12.06

咽頭結膜熱(プール熱)の基礎知識

POINT 咽頭結膜熱(プール熱)とは

咽頭結膜熱はアデノウイルスの感染によってのどの炎症や結膜炎が起こる病気です。通称プール熱と呼ばれる子どもに多い感染症です。主な症状は発熱・のどの痛み・目の充血・目やに・目の違和感や痛み・頭痛・身体のだるさ・食欲低下などになります。 症状の経過や程度と流行具合を見て診断することも多いですが、アデノウイルスの迅速検査や遺伝子検査を行うこともあります。治療に特効薬はありませんが、痛みや熱などが強くて衰弱する場合は症状を和らげる治療(対症療法)を行います。また、目や手を清潔に保つことも重要です。咽頭結膜熱が心配な人や治療したい人は、小児科・耳鼻咽喉科・感染症内科を受診して下さい。

咽頭結膜熱(プール熱)について

  • アデノウイルスの感染が原因で起こる感染症。発熱や喉の痛み、結膜炎などが起こる
    • アデノウイルスは感染力が強いため周囲に広がって大流行を起こすことがある
  • 日本ではプール熱とも呼ばれる(プールの水を介した感染が多いため)
  • 罹患年齢は、5歳以下が約6割
    • 6月くらいから感染が増えて、7,8月に最も多くなる
    • 大人の感染はほとんどない
      ・5歳以下の感染が6割程度
  • 感染してから症状が出るまでの潜伏期間は5-7日くらい
  • 学校保健安全法では第2種感染症に分類されている
    • 症状が治まってから2日以上経たないと学校に行ってはならないと規定されている
    • また、医師の許可があるまでプールに入らないようにする必要がある

咽頭結膜熱(プール熱)の症状

  • 主な症状は3つである
    • 発熱
    • 咽頭炎
      ・のどの腫れ
      ・のどの痛み
    • 結膜炎
      ・目の充血
      ・目やに
      ・目の痛み
  • アデノウイルスに感染してから1週間ほどの潜伏期間を経て、高熱が4-5日続く
  • 眼の症状は片目から始まり、両目に広がる
  • その他に見られる症状
    • 頭痛
    • 食欲不振
    • 全身のだるさ

咽頭結膜熱(プール熱)の検査・診断

  • 検査を行わずに症状や流行状況から判断されることが多い
  • 血液検査
    • ウイルスの感染の抗体値を調べる
  • 迅速検査
    • のどの分泌物を綿棒で採取する
    • 30分ほどで調べることができる
    • 検査の正確性(感度特異度)の限界から症状や流行状況を判断材料にせざるを得ない事がある

咽頭結膜熱(プール熱)の治療法

  • アデノウイルスには抗菌薬が効かないため、治療の基本は対症療法
    • 水分や栄養の十分な補給が重要である
    • 結膜炎の症状が強い場合:細菌感染を予防するため抗菌薬の点眼をしたり、炎症を抑える薬(NSAIDsなど)の点眼剤を使う
  • 効果的な予防方法や再発予防
    • 感染者との接触を避ける
    • 家庭内で感染者とタオルなど共有しない、洗濯物を別にする
    • うがいや手洗いを徹底する
    • 汚れた手で目をこすらない
    • 水泳前後のシャワーや洗眼を行う
  • プール熱に感染したら、原則「出席停止」
    • 学校保健安全法では症状がなくなったのち2日経過するまでは登校できないとなる
    • プールに入っていいかどうかは医師が判断することが望ましい

咽頭結膜熱(プール熱)の経過と病院探しのポイント

咽頭結膜熱(プール熱)が心配な方

咽頭結膜熱プール熱)は、アデノウイルスによる目とのどの感染症です。目が腫れて充血して、涙や目やにが出ます。それと加えて、いわゆるのどかぜのような、発熱やのどの腫れ、痛みといった症状が伴います。目だけについて言えば上記のような症状が出る目の病気はいくつもありますが、目のしっかりとした症状と同時にのどにも症状が出るというのが咽頭結膜熱の特徴的です。

咽頭結膜熱ではないかと思ったら一度小児科のクリニックを受診されることをお勧めします。成人であれば眼科や耳鼻咽喉科が良いでしょう。

なお、流行性角結膜炎といって同じくアデノウイルスによる別の感染症があります。目には似たような症状が出ますが、咽頭結膜熱は発熱やのどの腫れが出現するといった点で違う病気です。アデノウイルスの中でもいくつかの型があり、その型によって咽頭結膜熱流行性角結膜炎といったように病状が異なることになります。

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咽頭結膜熱(プール熱)でお困りの方

咽頭結膜熱ではウイルスに効果的な治療薬がありませんので、対症療法として炎症を抑えるような目薬を使用しながら、多くの場合は数日から1週間程度で自然に治るのを待つことになります。

咽頭結膜熱で気をつける必要があるのは、やはり周囲へ感染を広げないようにすることです。アデノウイルスは感染力が強いため、涙や目やに、鼻水や唾液が間接的に人の目や口に入らないようにしなければなりません。タオルを使い回すのを避け、学校や仕事は症状が消えて2日間たつまで休む必要があります。衣服の洗濯を分けて実施する必要はありませんが、お風呂ではできれば患者の方が最後に入り、浴室をシャワーで十分に流してから出るのが良いでしょう。目をこすったり鼻をかんだりしたら頻回に手洗いを行うこと(その際タオルは自分専用のものを使用すること)や、目、鼻水をぬぐったティッシュはテーブルなどに放置せず、そのままビニール袋やゴミ袋に直接入れて他人が触れないところにしまうなどの配慮が大切です。

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