びたみんけーけつぼうしょう
ビタミンK欠乏症
体内のビタミンKが不足することで血液が固まりにくくなり、出血症状が起こる状態。生まれたての赤ちゃんに起こることが多い
6人の医師がチェック 77回の改訂 最終更新: 2017.12.06

ビタミンK欠乏症の基礎知識

ビタミンK欠乏症について

  • ビタミンKが不足することで血液が固まりにくくなり、出血症状が起こること
    • しっかりと離乳食を摂取できるようになっていれば、基本的に心配は不要
  • 主な原因
    • 母乳に含まれるビタミンKの不足
    • ビタミンK吸収を助ける脂肪の吸収不良
    • ビタミンKの効果を打ち消すクマリン抗凝固薬の使用
      など
  • 新生児に起こることが多い:新生児メレナという
  • 出血症状を起こすのは出生数2万~10万人あたり1人
    • 分娩後3~8週間で起こる場合
      ・母乳栄養、吸収不良、肝臓疾患に関連することが多い
    • 成人の場合
      胆管の閉塞、吸収不良、のう胞性線維症、小腸の切除によって起こることがある
  • 母親がフェニトイン(抗てんかん薬)、クマリン抗凝固薬、セフェム系抗菌薬などの薬を使用していた場合、新生児の発症リスクが高くなる

ビタミンK欠乏症の症状

  • 新生児(生後1日~7日)の場合
    • 皮膚、胃腸、胸腔内の出血
    • 出生時の外傷による頭蓋内出血
  • 成人の場合
    • 鼻血
    • 歯肉出血
    • 消化管出血
    • 月経過多
    • 血尿
    • 傷口からしみ出るような出血が起こる

ビタミンK欠乏症の検査・診断

  • 血液検査:血液の固まりやすさなどを検査

ビタミンK欠乏症の治療法

  • 主な治療はビタミンKの服用
  • 予防法
    • 国内では、ビタミンKを含むシロップを内服することによる出血予防が行われている(出生時、1週間後、1か月後の3回)
    • 母親が食事からのビタミンK摂取量を増やしても効果がある

ビタミンK欠乏症に関連する治療薬

ビタミンK製剤

  • 体内にビタミンKを補うことで、ビタミンKの以下の働きにより骨粗しょう症の治療や出血傾向などの改善へ使用する薬
    • ビタミンKは骨を強くする働きをもつ
    • ビタミンKは血液を固める要因(血液凝固因子)に関与し、血液を固める働きをもつ
  • 製剤によって使用する症状や疾患が異なる場合がある
ビタミンK製剤についてもっと詳しく

ビタミンK欠乏症の経過と病院探しのポイント

ビタミンK欠乏症が心配な方

ビタミンK欠乏症では血液が固まりにくくなり、軽い刺激やきっかけで出血しやすくなります。これが手足の傷が原因であればすぐに気付けてまだ良いのですが、脳出血胃潰瘍といった内臓の出血になると重病に繋がります。

ビタミンK欠乏症が発症するのは、特殊な腸の病気をかかえた方を除けば基本的に新生児です。母乳哺育で問題ないことも多いのですが、まれに母乳だけではビタミンKが不足してしまうことがあります。そのようなケースを補うために国内では生後、1週間後、1か月後のビタミンKシロップ服用が勧められています。

ビタミンK欠乏症そのものでは症状は出ないのですが、ビタミンKシロップを服用していない新生児の場合は脳出血胃潰瘍など様々な出血につながる疾患が発症しやすいため、赤ちゃんの様子に何かしらの異常があった場合に早期発見できるよう、注意が必要になります。

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