のうほうせいせんいしょう
のう胞性線維症
粘り気の強い粘液が作られて、呼吸器や消化器がダメージを受ける先天性の病気。日本人には極めてまれである
2人の医師がチェック 76回の改訂 最終更新: 2017.12.06

のう胞性線維症の基礎知識

POINT のう胞性線維症とは

のう胞性繊維症は生まれつき粘り気の強い粘液が作られる病気です。体内でできた粘液の影響を受けて、肺や消化管がダメージを受け続けてしまいます。日本人にはまれな病気ですが欧米では比較的多い病気です。主な症状は咳・痰・呼吸困難・消化不良などです。 汗の検査や遺伝子の検査と症状から総合的に診断されます。根治する治療法はないですが、粘液の分泌を抑える薬や気管支を拡げる薬などを用いて症状を和らげます。また感染症に対しては抗菌薬を用いて治療します。のう胞性線維症が心配な人や治療したい人は、小児科や感染症内科を受診して下さい。

のう胞性線維症について

  • 粘り気の強い粘液が作られて、呼吸器や消化器がダメージを受ける先天性の病気
    • 細胞の間での水分やナトリウムの運搬をしているタンパク質の遺伝子の異常によって起こる
    • CFTRという遺伝子変異が原因。家族内で遺伝する場合がある。
  • 気道や膵臓からの分泌液に異常が起こることが多い
  • 白人に多くみられる(3000人に1人の頻度)
    • 日本人ではまれな病気(150万人に1人の頻度と考えられている)
    • 国の定める指定難病の1つであり、一定の基準を満たせば医療費の助成を受けられる場合がある

のう胞性線維症の症状

  • 呼吸器の症状
    • 呼吸がしづらい
    • 喘鳴(呼吸をするとヒューヒューと聞こえる)
    • 感染しやすい
  • 消化器の症状
    • 消化、吸収不良が起こる

のう胞性線維症の検査・診断

  • 汗の検査
    • 汗の中の塩化物イオンの濃度を測定する
  • 遺伝子検査で診断を確定する
    • CFTR遺伝子に変異がないかを検査する
  • 汗の検査と遺伝子の検査と症状などから診断される

のう胞性線維症の治療法

  • 症状にあわせた対症療法を行う
    • 感染がある場合は抗生物質を用いて治療を行う
      ・アジスロマイシン、吸入薬トブラマイシンなど
    • 気道が細くなってしまっている場合は、気管支拡張薬やステロイドを使用する
    • 肺の粘液の分泌を抑える薬(ドルナーゼアルファ)
  • 一般的な経過として、平均生存年数は20年ほどである
    • 患者数の多い欧米で開発された治療法の普及により、今後さらに予後の改善が期待される


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