湿疹(皮膚炎)の検査について:問診、身体診察など
湿疹は基本的には
1. 問診
問診とはお医者さんなどの質問に答える形で身体の状態や生活背景を伝えることをいいます。湿疹の人は以下のポイントをよく聞かれます。
- どのような
症状 があるか - 身体のどこに発疹ができているか
- 症状の時間経過はどのようなものか
- きっかけはあるか
- 飲んでいる薬は何かあるか
アレルギー があるか
湿疹はできた場所やきっかけによって原因が判別できることがあります。また、薬による治療を行ううえでは、他に飲んでいる薬との飲み合わせの問題やアレルギーがなく安全に使えるかという情報も重要です。お医者さんに身体の状態や生活背景を聞かれたら、わかる範囲で構いませんので、診察時に説明するようにしてください。
2. 身体診察
問診に引き続いて身体の状況を客観的に評価することを身体診察といいます。特に視診といって発疹の見た目が重要です。皮膚のかゆみや赤みが出る病気は他にもあるので、湿疹と判断して良いか、他の病気の可能性がないかを判断していきます。
また、湿疹は時間経過とともに見た目や広がりが変わることがあり、可能であれば携帯
3. 皮膚生検
皮膚生検は皮膚で何が起こっているかを顕微鏡で確認するため、皮膚の一部を取ってくる検査です。湿疹がなかなか改善せず、他の病気の可能性も考えなければならない時に行います。湿疹のある全ての人に皮膚生検が行われるわけではありません。
検査のおおまかな手順を説明します。
①生検をする場所の消毒を行います。(生検をする場所の毛が多い場合には、事前に毛を剃ることもあります)
②生検部位の麻酔を行います。
③麻酔が効いているのを確認した後、メスなどで皮膚の一部を切り取ります。皮膚を切り取った後は、ガーゼで圧迫して止血します。
④止血が確認されたら、切り開いた場所を糸で縫い、ガーゼで保護します。
⑤7-14日程度たったところで傷を縫っていた糸を切り取ります。
①から④までの検査に要する時間は30分程度になります。
皮膚生検は安全な検査です。ただし、感染やアレルギーなどのリスクがあります。
感染は切開を加えた場所から
アレルギーは生検処置に使用する薬により起こる可能性があります。具体的には、痛みを和らげるための麻酔薬や感染予防の抗生物質などです。アレルギー症状としては蕁麻疹(じんましん)が出るだけの軽度なものから、アナフィラキシーショックといって、血圧が下がったり、呼吸ができなくなるといった重症なものまで含まれます。もし、これまでアレルギーを起こした薬がある場合には、事前に申告するようにしてください。