そくかんせつこっせつ
足関節骨折
足首近くの骨が折れたり、骨にひびが入ること。
7人の医師がチェック 67回の改訂 最終更新: 2022.03.16

足関節骨折の基礎知識

POINT 足関節骨折とは

足首の近くの骨が折れたりひびが入ることです。足首に強い力が加わることがによって起こります。足首の関節を構成する脛骨(すねや内くるぶしの骨)や腓骨(すねの外側や外くるぶしの骨)が骨折することが多いです。交通事故やスポーツ、転倒などが主な原因です。足関節骨折が起こると、足首に腫れや痛みが現れ、皮下出血してあざのようになることもあります。足関節骨折が疑われる人に対しては画像検査(レントゲン検査やCT検査、MRI検査)を行い骨折の有無や程度が調べられます。手術が行われることが多く、プレートやスクリュー(釘のようなもの)によって骨を固定します。足関節骨折が心配な人は整形外科を受診してください。

足関節骨折について

  • 足首近くの骨が折れたり、骨にひびが入ること
    • 足首に強い力が加わり、骨折する
    • 脛骨(すねや内くるぶしの骨)か腓骨(すねの外側や外くるぶしの骨)の骨折が多い
  • 主な原因
    • 交通事故
    • スポーツ(サッカー、ラグビーなど接触のあるスポーツに多い)
    • 転倒

足関節骨折の症状

  • 足首の腫れと痛み
    • 皮下出血してあざのようになることもある
  • 骨折の程度がひどければ足首の変形が起こる
  • 足を床につくと激痛が走る

足関節骨折の検査・診断

  • 診察
    • 骨折したときの状態を問診する
  • 画像検査:骨折がないか、骨の転位(骨がずれている状態)などを調べる
    • レントゲン検査
    • CT検査
    • MRI検査

足関節骨折の治療法

  • 手術
    • 固定術:プレートやスクリューで骨を固定する
  • リハビリテーション
    • 歩く練習や痛みをやわらげるためのリハビリテーションを行う
    • 後遺症をできるだけ残さないために、リハビリテーションが重要
  • 予防
    • 運動前にストレッチを行う
    • 転倒を予防することが重要

足関節骨折の経過と病院探しのポイント

足関節骨折が心配な方

足関節骨折は、下腿の骨(膝と足首の間の二本の骨)やその下にある足の骨に起きる骨折です。交通事故などで大きな衝撃が加わった際に生じやすい外傷です。このような事故の後から足の関節が痛くて腫れている場合には、足関節骨折の可能性があります。それ以外に似た症状を来たす疾患としては捻挫による靭帯損傷などがあります。骨折しているかどうかを症状だけから判断するのは必ずしも容易ではありません。実際に医療機関を受診した際には、足関節骨折の診断は診察とレントゲンで行います。場合によってはCTやMRIを補助的に使用します。

ご自身の症状が足関節骨折でないかと心配になった時、まずは整形外科のクリニックや、お近くの救急外来を受診されることをお勧めします。結果的に骨折ではなく筋肉の問題であればクリニックで対応が可能です。もし診断が足関節骨折で手術が必要な場合には、レントゲンやその他行われた診察、検査の結果をまとめた診療情報提供書(紹介状)とともに、手術可能な病院を紹介してくれます。

受診先として、総合病院の救急外来は相対的に待ち時間が少ないというメリットもある一方で、専門の整形外科医ではなく広く浅く診察をする救急医が初期対応に当たることになります(日中は救急外来が開いていないこともあります)。総合病院の整形外科外来は、飛び込みで受診するには患者数が多く(待ち時間が長く)、また診療情報提供書を持っていないと受診ができなかったり、追加料金が必要となったりします。

足関節骨折に関連する診療科の病院・クリニックを探す

足関節骨折でお困りの方

足関節骨折の場合、治療は骨折の起きている骨によって異なります。しかし軽症のものを除き手術が行われることが多いです。ただしご高齢の方や心臓、肺、その他の臓器に持病がある方などで手術を行うリスクが大きい場合などは、自然に骨がつくのを待つこともあります。足関節骨折は、診断がつき次第その場で治療が開始されますので、どこでどのような治療を受けるかを迷う余地は少ない疾患かもしれません。

手術後は、あまり安静にし過ぎているとかえって関節が固まって動かしづらくなってしまうため、痛みに耐えられる範囲で早期からリハビリテーションを開始していきます。

ご高齢の方で入院中に筋力が低下してしまったり、以前のように歩くことが難しくなってしまった場合には長期間のリハビリテーションが必要となります。一人で日常生活を行うことができないような場合には、急性期病院から回復期病院(リハビリ病院、療養型病院)に転院して、リハビリを行います。

急性期病院にも一般的にリハビリの施設はついていますが、回復期病院の方がリハビリに専念しやすい環境が整っています。一緒にリハビリを行うことになるのは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったスタッフですが、患者さん一人あたりのスタッフ数や、リハビリ設備(リハビリ室や器具)の充実度といったところが病院を探す上で参考になります。リハビリの回数が1日1回なのか、それとも午前と午後で2回あるのか、1日に受けられるリハビリの総時間、土日はどうかといった点も、回復期の病院を探す上でのポイントとなります。

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