かたせっかいちんちゃくせいけんえん
肩石灰沈着性腱炎
肩の腱板にカルシウムを主成分とする石に似た物質が溜まってしまう病気。腱に炎症が起こって肩に痛みや動きの制限が現れてしまう
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最終更新: 2022.03.11
肩石灰沈着性腱炎の基礎知識
POINT 肩石灰沈着性腱炎とは
肩の鍵板という場所にカルシウムが沈着してしまう病気です。炎症も起こるので、肩に痛みや運動制限が出ます。特に夜間の急激な痛みで発症することが多いです。40代から50代の女性に多いことが知られています。画像検査(レントゲン検査や超音波検査、MRI検査)によって診断が行われます。発症直後は痛みの原因となっている成分を注射器で抜き出したり、安静にすることで症状を和らげることができます。 痛みが強い場合には鎮痛薬を用いて症状を抑え、それでも治らない場合は手術が検討されます。肩石灰沈着性嫌炎が心配な人は整形外科を受診してください。
肩石灰沈着性腱炎について
- 肩の腱板にカルシウムの石が溜まってしまう病気
- 肩の腱板(肩を滑らかに動かす筋肉と骨のくっついている部分)に
炎症 が生じ、痛みや動きの制限が起きる
- 肩の腱板(肩を滑らかに動かす筋肉と骨のくっついている部分)に
- 夜間の急激な痛みが始まりとなる場合が多い
- 40-50歳代の女性に起こることが多い
病期 によって3つに分けられる- 急性型:
発症 後1-4週にわたり強い痛みがおこる - 亜急性型:中等度の痛みが1-6か月続く
- 慢性型:6か月以上痛みが続く
- 急性型:
肩石灰沈着性腱炎の症状
- 肩の痛み
- 肩を動かしても、安静にしていても痛みが生じる
- 場合によっては激痛となる
- 痛みによって肩を動かせなくなってくる
肩石灰沈着性腱炎の検査・診断
- 触診:痛みが起こっている場所を手で触って調べる
- 画像検査:腱や
軟骨 に石灰化(カルシウムが集まって固まること)が起こっているかなどを調べるレントゲン 検査超音波検査 CT 検査MRI 検査- 肩腱板損傷など、他の病気が隠れていないかを調べる
肩石灰沈着性腱炎の治療法
保存治療 発症 した初期では石灰化はあまり硬くなくドロドロであるため、注射針などで吸い取り、三角巾 や肩専用の装具を使用して安静にする
- 薬物療法
NSAIDs (痛み止めの薬)を飲んだり局所麻酔薬を注入する
- 手術:安静にしても治らない場合や肩の動きの制限が残る場合に検討する
関節鏡 視下手術(小さいカメラ を肩の関節内に入れ石灰化を取り除く)
- リハビリテーション
保存療法 や手術前後で、リハビリテーションを行い肩の働きを改善する
肩石灰沈着性腱炎のタグ
肩石灰沈着性腱炎に関わるからだの部位
