2015.11.17 | ニュース

石灰沈着性腱炎に効く治療法は?

メタ分析により検証

from Arthroscopy : the journal of arthroscopic & related surgery : official publication of the Arthroscopy Association of North America and the International Arthroscopy Association

石灰沈着性腱炎に効く治療法は?の写真

石灰沈着性腱炎は、肩にある骨と筋肉を繋ぐ腱が固まってしまうことで急な激痛が生じる疾患です。研究グループは、過去の文献から石灰沈着性腱炎に対する治療の効果を調べました。

◆メタ分析により高エネルギー体外衝撃波治療の効果を検証

体外衝撃波治療(ESWT)とは、体外で発生させた衝撃波をあてることで身体の修復能力を促進することを目的に行われます。

研究グループは、石灰沈着性腱炎に対し高エネルギーESWTや穿刺(針を刺して溜まった物質を吸い取る)、内視鏡手術が、治療後の結果に持続的な効果があるかについて過去の文献を調べました。

 

◆どの治療にも効果あり

調査により、以下の結果が示されました。

22の研究(1,258の肩)が含まれた。含まれたコールマン法スコアの平均は、77.1 ± 9.1であった。全体的に、「良好」から「非常に良好」の治療後の臨床アウトカムが高エネルギーESWT、超音波ガイド下の穿刺、内視鏡視下術において達成され、1年後のConstant-Murleyスコアには26.3から41.5の改善がみられた。

この結果は、石灰沈着性腱炎において、穿刺や内視鏡視下術のみならず高エネルギーESWTも治療効果の持続がみられたことを示しています。

 

治療法の選択は、重症度度や全身の状態などによっても変わってくるかもしれませんが、どのような治療があり、どのような効果が期待出来るか、知っておくと納得のいく治療につながるかもしれません。

 

執筆者

NK

参考文献

The Effectiveness of High-Energy Extracorporeal Shockwave Therapy Versus Ultrasound-Guided Needling Versus Arthroscopic Surgery in the Management of Chronic Calcific Rotator Cuff Tendinopathy: A Systematic Review.

Arthroscopy. 2015 Sep 15.

[PMID: 26382637]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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