しゃくこつしんけいまひ
尺骨神経麻痺
肘の内側を通る神経(尺骨神経)が麻痺し、手のしびれや筋力低下が生じ、細かい指の動きが鈍くなる病気。
8人の医師がチェック 141回の改訂 最終更新: 2018.11.21

尺骨神経麻痺の基礎知識

POINT 尺骨神経麻痺とは

尺骨神経は肘の内側を通る神経のことで、尺骨神経が麻痺すると手のしびれや筋力低下などが起こって細かい指の動きがしにくくなる病気のことです。肘の無理な動きや過度な負荷、骨折によって麻痺が現れ、診察や画像検査(CT検査やMRI検査)によって診断が行われます。原因によって治療法は異なりますが、状態に合わせて手術もしくは保存的治療(安静にして回復を促す)が選ばれます。尺骨神経麻痺は回復することが多いですが、症状が残ることもあります。 尺骨神経麻痺が心配な人は整形外科を受診してください。

尺骨神経麻痺について

  • 肘の内側を通る神経(尺骨神経)が麻痺することで、手のしびれや筋力低下が生じ、細かい指の動きが鈍くなる病気
    • 尺骨神経が何らかのストレス(肘の無理な動き、肘への過度な負荷、骨折など)により、麻痺を生じる
  • 以下のことが原因で起こる

尺骨神経麻痺の症状

  • 感覚が鈍くなる
  • 指の細かい動きが鈍くなる
  • 指に力が入らない
  • かぎ爪変形:鷲のような手の形になる
  • ダメージを受けている場所によって異なるが、感覚、運動の障害ともに前腕の内側、小指側に生じやすい

尺骨神経麻痺の検査・診断

  • チネルサイン:尺骨神経の通り道を叩くと、痛みが広がる
    • 尺骨神経麻痺の検査として行う代表的な方法
  • フローマン徴候:親指と人差し指で紙をつかみ、紙を強くつまもうとすると、人差し指の第1関節が曲がってしまう
  • 肘屈曲テスト:肘を曲げるとしびれが強くなる
  • 診断に必要な検査
    • 神経伝導検査:神経に刺激を加えて、その刺激がを神経上でどう伝わっていくかを調べる
    • CTMRI検査:神経周囲の部分に骨折や腫瘍などの問題がないかなどを調べる

尺骨神経麻痺の治療法

  • 原因によって異なるが、主な治療は以下の2つに分類される
  • 手術療法:けが(骨折など)が原因で突然発症した場合、早期に手術を行う必要がある
    • 神経を剥離する方法
    • 肘の内側の骨を削る方法 など
  • 保存的治療:安静、薬の内服、リハビリテーション
    • 基本的には、症状を緩和させつつ、時間が経つにつれて自然と回復するのを待つことになる
    • 薬は、鎮痛薬やしびれをやわらげる薬が処方されることが多い
    • リハビリテーション
      • 筋力トレーニング、指をうまく動かす練習、関節が固まらないように曲げ伸ばしをする練習などが行われる
  • 完全に回復することも多いが、原因によっては後遺症が残ってしまう
  • 早期に手術を行うことで、合併症を引き起こす確率が低くなると言われている

尺骨神経麻痺が含まれる病気

尺骨神経麻痺のタグ

尺骨神経麻痺に関わるからだの部位