ひるしゅすぷるんぐびょう
ヒルシュスプルング病
先天的に腸の動きが生まれつき弱く、重い便秘や腸閉塞を起こす病気。
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最終更新: 2018.10.11
ヒルシュスプルング病の基礎知識
POINT ヒルシュスプルング病とは
生まれもって腸の動きが悪く、重い便秘や腸閉塞を起こす病気のことです。腸を動かす神経が欠けているために、腸の動きが悪いことが原因とされています。ヒルシュスプルング病の子どもには重い便秘や嘔吐、腹部膨満感などの症状が現れます。診断のためにレントゲン検査や注腸造影検査(造影剤をお尻から入れて腸の形や動きを見る検査)、病理検査(腸の一部を取り出して顕微鏡で調べる検査)が行われます。治療として、腸の動きが悪い部分を切除してつなげ直す手術を行います。ただし、腸をつなぐのが難しい場合は人工肛門が必要になることもあります。ヒルシュスプルング病は小児科や小児外科で診療が行われます。思い当たる症状がある場合は受診してください。
ヒルシュスプルング病について
ヒルシュスプルング病の症状
ヒルシュスプルング病の検査・診断
腹部レントゲン 検査(X線 写真):腸の状態などを調べる- 注腸
造影 検査:おしりから大腸にかけて造影剤を注入して、細くて動きの悪い腸とその範囲を調べる - 直腸肛門内圧測定検査:おしりの締め具合を測定して、正常であれば肛門の括約筋にみられる弛緩反射がないことを調べる
組織診 :直腸の壁を一部切り取って、神経が正常に通っているか調べる- 病気を診断するために必要
ヒルシュスプルング病の治療法
- 手術
- 異常な腸を切除して、多くの場合は人工肛門造設する
- 手術後ほとんどの場合で、人工肛門を使いながら生活が可能
- 腸が短くなるため栄養不良を起こすことがある