あたまがいたい
頭が痛い(数日以内)

痛む場所で頭痛の原因の関係について

頭痛と言っても、いろんな場所の痛みがあります。痛みの場所と頭痛の原因は正確には対応しませんが、痛む場所によってある程度見当がつく場合もあります。

1. 目の奥、目の周りが痛む場合

片頭痛(偏頭痛)では左右どちらか片側の側頭部・こめかみが痛むほか、目の奥が痛むこともあります。片頭痛の詳しい特徴や治療については片頭痛の解説ページを参考にしてください。
群発頭痛というタイプの頭痛でも、片側に症状が現れます。群発頭痛の原因として、目の奥に位置している内頚動脈という血管の関与が考えられています。
詳しくは群発頭痛の解説ページをご覧ください。

2. こめかみや側頭部が痛む場合

頭の横のほう、それも左右どちらか片方が痛む主な原因は片頭痛や群発頭痛ですが、ほかにもいくつかの原因が挙げられます。

【こめかみや側頭部が痛む原因(片頭痛と群発頭痛以外)】

三叉神経痛(さんさしんけいつう)は数秒間から長くても数十秒間続く、顔の表面にピリッとした痛みが特徴的です。緑内障(りょくないしょう)では目が痛むことがあります。痛みの部位がわからない、あるいは頭全体が痛いこともあります。
頭痛に加えて、手足が動かしづらい、言葉がしゃべりにくいなどの症状があれば、脳出血脳腫瘍といった脳の病気が原因となりえます。

3. 頭全体が痛む場合

どんな原因の頭痛でも、頭全体が痛くなることはあります。くも膜下出血のような重篤な病気でもありえます。そのほかでは、片頭痛や、群発頭痛、緑内障脳出血脳腫瘍、次に説明する緊張型頭痛、慢性硬膜下血腫はいずれも、頭全体が痛む原因になります。

4. 頭全体が重くなる場合

「頭が痛い」とは少し違って、頭痛を「頭が重い」という表現をする人も多いです。頭が重くなる病気として代表的なのが、緊張型頭痛です。「頭がギューっと締め付けられる感じ」と表現されることもあります。首や肩がこっている時に、頭が重くなる感じを体験したことがある人は多いのではないでしょうか。緊張型頭痛について詳しくは緊張型頭痛の解説ページをご覧ください。

他でも例えば、慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)が原因で頭の重さを感じることがあります。慢性硬膜下血腫については「慢性硬膜下血腫の詳細情報」を参考にしてください。

5. 頭痛の場所で原因はわかるのか

痛む場所ごとに、可能性がある病気の例を挙げてきました。頭痛の種類の説明ではそれぞれの原因についてより詳しく説明しているので、あわせてご覧ください。

ここで伝えたいことは、痛みの場所と原因は一対一で対応しないということです。

人の体は不思議に満ちあふれています。「この病気が原因で、どうしてこの場所が痛いの?」と説明がつけにくいことも多いです。痛みの場所だけでは、病気を正確に診断することはできないのです。

実際の診察では、痛みの時間経過や、他の症状(例えば吐き気、意識がもうろうとしている、目が充血している)などを手掛かりにし、必要に応じてC検査TやMRI検査などを行い診断されます。