2017.10.01 | ニュース

オプジーボを胃がんにも、効能など追加の5製品はどんな薬?

添付文書を中心に

オプジーボを胃がんにも、効能など追加の5製品はどんな薬?の写真

9月22日に、医療用医薬品5製品について新しい効能などの追加が承認されました。オプジーボ、ジカディア、パリエット、スピンラザ、レミッチの新効能などを紹介します。

オプジーボとは?

オプジーボ®(一般名ニボルマブ)は抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもあるです。免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患チェックポイント阻害薬に分類されます。

以前から肺がんなどの一部の場合で使われていましたが、新しく「がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがある化学療法がんの治療の一種で、抗がん剤を使った治療の総称後に増悪した治癒病気が、それ以上の治療を必要としない状態になること。完治とほぼ同じ意味切除不能な進行・再発の胃癌」の効能・効果が追加されました。

添付文書には使用上の注意として「二次治療における有効性及び安全性は確立していない」との記載があり、胃がんに対しては2種類以上の抗がん剤治療がんの治療の一種で、抗がん剤を使った治療の総称を使ったあとにオプジーボが選択可能となります(「2種類」とは、複数の抗がん剤を同時に使う方法も1種類と数えて、薬を替えることが2回目以降の場合にオプジーボを使えるということを指します)。

臨床試験では、オプジーボを有効成分のない偽薬と比較して、対象者の半数が生存した期間は偽薬で4.14か月、オプジーボで5.26か月となり、オプジーボを使ったほうが生存期間が長くなりました。

検査値異常を含めて何らかの副作用が現れた人はオプジーボを使った人のうち42.7%でした。

 

ジカディアとは?

ジカディア®(一般名セリチニブ)は抗がん剤です。ALK阻害薬に分類されます。肺がんの一部の場合に使えます。

肺がんに使えるALK阻害薬には、ほかにクリゾチニブ(商品名ザーコリ®)とアレクチニブ(商品名アレセンサ®)があります。セリチニブは従来、クリゾチニブが効かなかったか副作用でクリゾチニブを使えなくなった場合(クリゾチニブに抵抗性又は不耐容)に使用可能という条件がありましたが、その条件が除かれ、最初からセリチニブを使用可能になりました

臨床試験では、セリチニブと従来の化学療法(ペメトレキセドとシスプラチンまたはカルボプラチンを使う治療)を比べたところ、対象者の半数ががんの進行なく生存した期間はセリチニブで16.6か月、化学療法で8.1か月であり、セリチニブのほうが長くなりました。

対象者189人中97.4%の184人に何らかの副作用が現れました。

 

パリエットとは?

パリエット®(一般名ラベプラゾール)は、胃酸を減らす薬です。プロトンポンプ阻害薬(PPI)に分類されます。

以前から逆流性食道炎の治療に使用可能です。逆流症食道炎に対する維持療法として、従来の用量は1回10mgを1日1回だけでしたが、用量に「また、プロトンポンプインヒビターによる治療で効果不十分な逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを1日2回経口投与することができる。」との記載が追記され、1日あたりで言うと2倍量の使用も可能になりました。

臨床試験では、1回10mgを1日1回と1日2回で比較したところ、52週間の治療後に内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途があるで見て再発がなかった割合は、1日1回飲んだグループで44.8%、1日2回飲んだグループで73.9%であり、1日2回のほうが再発がないことが多くなりました。

主な副作用は血液検査値の異常などでした。

 

スピンラザとは?

スピンラザ®(一般名ヌシネルセン)は、脊髄性筋委縮症の治療薬です。従来の効能・効果は「乳児型脊髄性筋委縮症」とされていましたが、「脊髄性筋委縮症」に変更され、乳児型以外でも使用可能になりました。

脊髄性筋委縮症は、筋委縮筋肉や内臓などが、やせ衰えて小さくなること・筋無力などを現す、まれな病気です。

臨床試験では、生後6か月よりあとに発症症状や病気が発生する、または発生し始めることした脊髄性筋萎縮症の患者を対象に、ヌシネルセンと偽の注射を比較したところ、重症度を示すスコアは偽の注射で-1.9(正の値が改善、値は最小二乗平均)、対してヌシネルセンで4.0となり、ヌシネルセンのほうが改善がありました

主な副作用は頭痛、背部痛、発熱などでした。

 

レミッチとは?

レミッチ®(一般名ナルフラフィン)は、病的なかゆみ(掻痒症)を抑える薬です。従来の効能・効果は、対象となる人を「血液透析血液の中から不要な物質を取り除く治療のこと。腎不全の場合が主だが、その他の病気でも、血液中に異常に溜まった物質を取り除く必要があるときに行われる患者」としていましたが、「透析血液の中から不要な物質を取り除く治療のこと。腎不全の場合が主だが、その他の病気でも、血液中に異常に溜まった物質を取り除く必要があるときに行われる患者」に変更となり、腹膜透析中の人も使用可能になりました。

臨床試験では37人の患者がナルフラフィンを使用し、2週間後のかゆみの強さの平均値は目標値を達成しました。

副作用として、眠気、不眠、ホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれる量の変化などがありました。

 

まとめ

薬に新しい効能・効果などが加わることにより、保険診療として新しい治療法が使えるようになります。効能・効果や副作用に対応して報告されているデータを参考に、従来の治療法と比較することで、ひとりひとりに合わせた治療選択の幅を広げることができます。

執筆者

大脇 幸志郎


参考文献

参照:オプジーボ点滴静注20mg/ オプジーボ点滴静注100mg 添付文書参照:ジカディアカプセル150mg 添付文書参照:パリエット錠5mg/ パリエット錠10mg 添付文書参照:スピンラザ髄注12mg 添付文書参照:レミッチOD錠2.5μg 添付文書、レミッチカプセル2.5μg 添付文書

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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