1日90グラムの全粒穀物で長生きに!45件の医学研究を徹底調査
玄米などの全粒穀物による健康効果はさまざまな観点から研究されています。これまでの研究報告を調査してデータを統合し、全粒穀物を1日90g多く食べる人でがんや呼吸器疾患による死亡が少なかったことなどが報告されました。
◆45件の研究データを調査
ここで紹介する研究は、全粒穀物を食べる量と病気や死亡数の関係について、これまでに報告された研究データを調査してまとめたものです。全粒穀物とは、穀物のうち玄米のように皮や胚の部分を除去していないものです。
文献の検索によって、45件の研究が見つかり、データを統合して全粒穀物の量と死亡数の関係が計算されました。
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得られたデータでは、全粒穀物を1日あたり90g多く食べることに対して、死亡数に以下の変化がありました。
死亡の相対リスクは総がん死亡について 0.85(95%信頼区間0.80-0.91、I(2)=37%、6件の研究)、全死因死亡について0.83(0.77-0.90、I(2)=83%、11件の研究)、呼吸器疾患について0.78(0.70-0.87、I(2)=0%、4件の研究)、糖尿病について0.49(0.23-1.05、I(2)=85%、4件の研究)、感染症について0.74(0.56-0.96、I(2)=0%、3件の研究)、神経系疾患について1.15(0.66-2.02、I(2)=79%、2件の研究)、非
心血管疾患 ・非がん死亡について0.78(0.75-0.82、I(2)=0%、5件の研究)だった。
全粒穀物を多く食べる人で次の死亡数が少なくなっていました。
全粒穀物90gは、食パン3切れ程度に相当します。
日々の食生活で、炭水化物や
執筆者
Whole grain consumption and risk of cardiovascular disease, cancer, and all cause and cause specific mortality: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective studies.
BMJ. 2016 Jun 14.
[PMID: 27301975]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。