2015.12.20 | ニュース

全粒穀物を食べないと脳卒中になりやすい

過去の6つの研究を分析

from International journal of clinical and experimental medicine

全粒穀物を食べないと脳卒中になりやすい の写真

全粒穀物の摂取と脳卒中の発症が関連することがこれまで報告されてきました。全体を観察したときに、その関連性は本当にあるのでしょうか。今回の研究では、過去の6つの研究をまとめ、それらの関連性を検証しました。

◆穀物の摂取量と脳卒中の発症にどのような関連が?

全粒穀物は、穀物でも皮や胚の部分を除去していないものです。最近では、全粒穀物を用いたパンやグラノーラといった製品があります。

今回の研究では、過去に報告された6つの研究をまとめ、全粒穀物の摂取量と脳卒中を発症する危険性の関連性を検証しました。

 

◆全粒穀物の摂取量が少ないと脳卒中になりやすい?

以下の結果が得られました。

プール解析の結果、全穀物の摂取量がもっとも高い群では低い群よりも、有意に脳卒中を発症するリスクの減少と関連していた(要約相対リスク=0.86、95%信頼区間0.73-0.99、I2=0.0%)。

全粒穀物を摂取する量が少ないと、脳卒中を発症する危険性が高いという結果でした。

 

穀物の摂取量がなぜ脳卒中の発症に関連するかは不明です。栄養分による関連性も考えられますが、全粒穀物を食べる習慣がある人が脳卒中を発症する原因と何かしらの関連性がある場合も考えられます。今後の検証に期待します。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Association between whole grain intake and stroke risk: evidence from a meta-analysis.

Int J Clin Exp Med. 2015 Sep 15

[PMID: 26629253]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

▲ ページトップに戻る