妊娠中の運動で高血圧と巨大児を予防!

妊娠中は体調管理に気を使います。体重が増えすぎることで難産になることもあります。妊娠中の運動プログラムの研究で、運動をしなかった女性は巨大児の出産が多かったなどの結果が出ました。
◆妊娠中に運動をする効果は?
ここで紹介する研究は、妊娠している期間を通じて運動を続けるプログラムによって、妊娠中の体重増加や巨大児出産に対する効果を調べています。
765人の女性が対象となって、運動をするグループとしないグループに分けられました。運動をするグループでは、妊娠9週から11週の間に運動を開始して妊娠38週から39週まで、週に3回、1回あたり50分から55分の有酸素運動と筋力トレーニングなどを行いました。
◆高血圧が少なく巨大児が少ない
次の結果が得られました。
BMI に関係なく、運動プログラムの高い参加度を得た結果、運動をしなかった妊娠した女性は高血圧症が3倍発生しやすく(オッズ比2.96、95%信頼区間1.29-6.81、P=0.01)、運動をしなければ超過体重が増えることが1.5倍発生しやすい(1.47、95%信頼区間1.06-2.03、P=0.02)ことが示された。運動をしなかった妊娠した女性は巨大児を出産することが2.5倍多かった(オッズ比2.53、95%信頼区間1.03-6.20、P=0.04)。
運動をしなかった女性のほうが、高血圧、超過体重増加、巨大児出産が多くなりました。
妊娠中にも運動は健康のために大切な役割があります。適度の運動を心がけましょう。
執筆者
Exercise during pregnancy protects against hypertension and macrosomia: randomized clinical trial.
Am J Obstet Gynecol. 2016 May.
[PMID: 26704894]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。