◆慢性閉塞性肺疾患患者の咳が及ぼす影響は
呼吸リハビリテーションを受けた慢性閉塞性肺疾患患者28名が対象となりました(平均年齢60.6歳)。対象者の腹筋の持久力と咳に関連する生活の質、疲労感、うつ症状が問診票で調査されました。
◆咳と腹筋の回数に関連が見られた
以下の結果が得られました。
LCQの合計点数は腹筋運動の回数、 ベックうつ病特性尺度点数、Fatigue Impact Scale(FIS)合計、身体、認知、心理社会的領域の点数と有意な関連が見られた(P<0.05)。
対象者の中で、咳の問診票の点数が低いと腹筋運動の回数も低く、疲労感、うつ症状の程度が高いという関連があることが示されました。
咳は身体面だけでなく精神的にも関連があり、慢性閉塞性肺疾患患者にとっては重要な問題となってきそうです。咳によって生活の質が低下しないようにする治療や、咳が少なくなる治療はどのような方法や対策があるのでしょうか。さらに調査する必要がありそうです。
執筆者
The relationship between cough-specific quality of life and abdominal muscle endurance, fatigue, and depression in patients with COPD.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2015 Sep.
[PMID: 26379433]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。