◆18歳以下で手術、15年後にどうなったか
この研究は、18歳以下で前十字靭帯損傷があり、体のほかの場所から腱を移植する再建手術を受けた人288人を対象としました。登録した対象者について、15年以上追跡したうえ、再損傷があったかなどを質問票で調査しました。
◆3割で再損傷
次の結果が得られました。
15年間でこれらの患者のうち、75人(31%)はさらに前十字靭帯損傷が持続し、27人(11.2%)には前十字靭帯グラフトの断裂が起こり、33人(13.6%)には対側前十字靭帯の損傷があり、15人(6.2%)には前十字靭帯グラフト断裂と対側前十字靭帯損傷の両方があった。
15年間に、治療後にも負傷状態が続いていた人が31%、治療した膝の再損傷または反対側の前十字靭帯損傷があった人は31%いました。
前十字靭帯損傷の治療後はスポーツに戻れることが多いですが、ここでも見られたように、再損傷はよく起こります。リハビリなど、手術のあとのケアも重要です。
執筆者
Fifteen-Year Survival of Endoscopic Anterior Cruciate Ligament Reconstruction in Patients Aged 18 Years and Younger.
Am J Sports Med. 2016 Feb.
[PMID: 26759030]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。