心不全予防には推奨以上の運動量が必要?

心不全の予防のために運動習慣を生活に取り入れることが推奨されていますが、具体的にどれくらい運動すればリスクが減るのでしょうか。今回、米国の研究チームが運動量と心不全リスク低減の関連について解析を行いました。
◆370,460人のデータを解析
研究チームは、370,460名のデータを解析しました。運動量については「MET(
◆週に500 MET-minではリスク減はわずか
実際のデータを解析したところ、運動量が多いほど、心不全リスクが低減しているという結果でした。米国2008年の
ガイドライン推奨最小身体活動レベルの2倍の1000 MET-min/週でハザード比は0.81(95%信頼区間0.77から0.86)、および4倍の2000 MET-min/週でハザード比は0.65(95%信頼区間0.58から0.73)の運動量があった人に、はっきりしたリスク低下が見られた。
身体活動と心不全リスクの関連については、すでに多くの研究があり、2012年の
執筆者
Dose-Response Relationship Between Physical Activity and Risk of Heart Failure: A Meta-Analysis.
Circulation. 2015 Nov
[PMID: 26438781]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。