2015.12.08 | ニュース

日本発、潰瘍性大腸炎に有効な飲み薬

102人のデータを解析
from Gastroenterology
日本発、潰瘍性大腸炎に有効な飲み薬 の写真
(C) kasis- Fotolia.com

潰瘍性大腸炎は、大腸の内側に炎症が起き下痢や腹痛が起きる病気です。これまでの薬では完治が難しい場合もあり、新薬の開発が期待されていました。今回の研究では、日本の研究チームが潰瘍性大腸炎に対する飲み薬の有効性を検証しました。

◆日本発の飲み薬の有効性を検証

潰瘍性大腸炎の治療は、大きく分けると薬治療と手術があります。薬治療では炎症を抑える薬が用いられる一方で、十分な効果が得られない場合も多く、以前では人工肛門の手術が行われることが主流でした。 そのような背景に対し、今回紹介する研究でAJM300という新薬の開発が行われてきました。この薬は、免疫系に働きかけることができる薬です。

今回の研究では、中等度の潰瘍性大腸炎の患者102人を対象に、AJM300の有効性を検証しました。AJM300は、1日3回、8週間飲みました。

 

◆AJM300は潰瘍性大腸炎に有効

以下の結果が得られました。

8週間時点での臨床的応答率は、AJM300群で62.7%、プラセボ群で25.5%であった(オッズ比5.35、95%信頼区間2.23-12.82、p=.0002)。

進行性多巣性白質脳症を含め、重篤な有害事象はなかったが、さらなる調査により薬の安全性を確認する必要があった。

AJM300を服用した群では、病状が改善した人が多いという結果でした。また、重篤な副作用は見られませんでした。

 

潰瘍性大腸炎は日本で10万人以上の患者がいると言われています。さらに安全性や有効性が検証されれば、治療の選択肢として含まれるようになるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Safety and Efficacy of AJM300, an Oral Antagonist of α4 Integrin, in Induction Therapy for Patients With Active Ulcerative Colitis.

Gastroenterology. 2015 Dec

[PMID: 26327130]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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