しんこうせいたそうせいはくしつのうしょう
進行性多巣性白質脳症
多くの人に潜伏感染しているJCウイルスが、免疫力が低下した時に再活性化して、神経を破壊する病気
7人の医師がチェック 49回の改訂 最終更新: 2017.12.06

進行性多巣性白質脳症の基礎知識

POINT 進行性多巣性白質脳症とは

体内に潜んでいるJCウイルスが神経に感染を起こし破壊する病気です。多くの人は体内にJCウイルスを持っていますが、ほとんどの人で進行性多巣性白質脳症は起こりません。進行性多巣性白質脳症は免疫機構が弱った人に起こります。主な症状として認知機能の低下・四肢麻痺・失語・視覚の異常・構音障害が出現し、進行すると寝たきりで動くことや喋ることができなくなります。 髄液検査やMRI検査を行って診断します。JCウイルスに対する特効薬はありません。HIV感染症が原因となっている場合は抗HIV薬を用いて治療します。進行性多巣性白質脳症が心配な人や治療したい人は、感染症内科や神経内科を受診して下さい。

進行性多巣性白質脳症について

  • 多くの人に潜伏感染しているJCウイルスが、免疫力が低下した時に再活性化して、神経を破壊する病気
    • 日本人の70%以上でJCウイルスの感染を経験している
    • 免疫機能が正常であればJCウイルスが進行性多巣性白質脳症を起こすことはほとんどない
    • HIV感染、血液がん膠原病自己免疫疾患、免疫抑制薬を使用している場合などに生じやすい
  • 発症頻度は1年あたり1000万人に1人程度
    • 4年半で患者数は58人(2007年4月から2011年10月)と報告されている

進行性多巣性白質脳症の症状

  • 初発症状
    • 四肢麻痺
    • 認知機能障害
    • 失語
    • 視覚の異常
  • その後、構音障害嚥下障害不随意運動、脳神経麻痺など症状が進行し、寝たきりで無動無言状態になる

進行性多巣性白質脳症の検査・診断

進行性多巣性白質脳症の治療法

  • JCウイルスに対する治療法はないため、免疫力の回復が重要となる
    • 治療に伴い免疫が回復するとJCウイルスを排除しようと免疫反応が起こり、一時的に症状の悪化が見られることがある
  • HIV基礎疾患の場合、その治療を行う
    • HIVを治療するとさらに症状が悪化することがある(免疫再構築症候群)
  • 想定される経過
    • HIVが基礎疾患の場合、中央生存期間は1.8年
    • その他の場合、中央生存期間は3か月程度


進行性多巣性白質脳症のタグ


進行性多巣性白質脳症に関わるからだの部位

MEDLEYニュース新着記事