2015.11.25 | ニュース

青森で脳卒中のテレビCMを流したら、何が起きたか?

脳卒中が多い地域、青森で県をあげて予防に努めた結果
from Neurological sciences : official journal of the Italian Neurological Society and of the Italian Society of Clinical Neurophysiology
青森で脳卒中のテレビCMを流したら、何が起きたか? の写真
(C) karatama - Fotolia.com

脳梗塞を起こした血の塊を溶かす治療法(血栓溶解療法)は、発症から治療までの時間が勝負です。今回の研究では、青森で実施された脳卒中の知識をつけるコマーシャルを流した前後で、どのような変化が起きたか検証しました。

◆脳卒中の啓発を目的としたテレビCMを放映

今回の研究は、青森県の脳梗塞患者で、脳卒中の啓発テレビCMを流す前に入院した544人と流している間に入院した600人を比較しました。

テレビCMは、脳卒中の症状の知識や、顔面や腕、言葉の麻痺が現れた時に救急車を呼ぶことなどを呼びかけました。

 

◆テレビCMを流すと入院までの時間が減少

以下の結果が得られました。

介入前の群よりも介入群で、来院までの時間の遅延の平均は短く(12.0時間 vs 13.5時間、p=0.0067)、3時間以内で到着した患者の割合は大きく(55.7% vs 46.5%、p=0.0021)、6時間後に到着した割合は小さかった(32.7% vs 39.5%、p=0.0162)。

脳卒中に関するテレビCMを放映した後では、脳卒中発症に気づいてから病院に到着するまでの期間がより短くなるという結果でした。

 

脳梗塞への治療は時間が勝負ですので、このようなメディア効果も期待できるのかもしれません。今回の結果は、脳卒中の発症率が高い青森県を対象に行われたため、他の県でも同様の効果が得られるかは不明です。しかし、テレビCMを使うことでより多くの人に見てもらうことができるという意味では、脳卒中の発症率が高い地域では参考にしても良いかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Effect of educational television commercial on pre-hospital delay in patients with ischemic stroke.

Neurol Sci. 2015 Aug 26

[PMID: 26306697]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。