2015.11.04 | ニュース

帝王切開をしても子どもは1型糖尿病にならないのか?

スウェーデンの子どものデータを解析
from Diabetologia
帝王切開をしても子どもは1型糖尿病にならないのか?の写真
(C) andrey_plant - Fotolia.com

帝王切開で生まれた子どもに1型糖尿病が多いとした報告がありますが、それだけで帝王切開が原因とは言えません。スウェーデンのデータをもとに、帝王切開と子どもの1型糖尿病の関連について解析した結果が報告されました。

◆スウェーデンの子どものデータから

研究班は、スウェーデンで1型糖尿病と診断された子ども9,376人の情報を使い、1型糖尿病ではない子どもと比較して、帝王切開で生まれたかどうかとの関連を調べました。

 

◆母親の糖尿病と強い関連

次の結果が得られました。

全体で、出産の13.5%が帝王切開によるものだった。グループごとに見ると、対照群の13.3%に比べて、1型糖尿病発症した子どものうち14.7%が帝王切開により出産されていた(P<0.001)。 糖尿病のある母親は、糖尿病のない母親に比べて、帝王切開で出産することが多かった(78.8% vs 12.7%、P<0.001)。母親の年齢、糖尿病、妊娠初期のBMIで調整したロジスティック回帰モデルでは、帝王切開のオッズ比は1.0だった。

母親の糖尿病が小児期の糖尿病の最も強い予測因子であり(オッズ比3.4)、特に母親に1型糖尿病があるときに強い関連が見られた(オッズ比7.54)。

母親に糖尿病がある場合、帝王切開で出産することが多くなっていました。また、母親に糖尿病がある場合、特に母親に1型糖尿病がある場合に、子どもの糖尿病が多くなっていました。

母親の糖尿病など、関係する要因を調整して計算すると、帝王切開で生まれたかどうかと、子どもに1型糖尿病が発症するかどうかに関連は見られませんでした

 

糖尿病がある女性が妊娠すると、胎児が大きくなりすぎて帝王切開が必要になる場合があります。このような背景の違いがなければ、帝王切開そのものが子どもの1型糖尿病の原因にはならないのかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Caesarean section per se does not increase the risk of offspring developing type 1 diabetes: a Swedish population-based study.

Diabetologia. 2015 Nov

[PMID: 26298452]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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