2015.10.05 | ニュース

胆石症は低カロリーダイエットを行うと発症するかもしれない

ランダム化比較試験により検証
from Hepatology (Baltimore, Md.)
胆石症は低カロリーダイエットを行うと発症するかもしれない の写真
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急激に体重が減少すると胆嚢結石ができやすくなることが、『胆石症診療ガイドライン』に記載されています。その根拠のひとつとなった1996年の論文を紹介します。低カロリーダイエットを行うと胆石症を発症しやすくなる可能性を示しました。

◆520kcalの食事摂取群と900kcalの食事摂取群にランダムに振り分け

胆のうは胆汁を蓄えている臓器です。脂肪分の多い食事をすると胆のうから胆汁が放出され、消化を助けます。

胆のうにできる結石の一部に、コレステロールを主な成分とするものがあり、肥満の人では胆汁の中にコレステロールが多くなることで結石ができやすくなると考えられています。

この研究では、食事療法で脂肪分の少ない食事をすることにより、胆汁が蓄えられたままになることで胆石ができやすくなるかどうかが検討されました。

肥満症の13人を、カロリー制限の異なる2つの食事療法群にランダムに振り分けました。 カロリー制限は、脂肪が1日2g未満で520kcalまでの群と、脂肪が1日30g未満で900kcalまでの群の2群とし、12週間の実施後、胆石形成への影響を検証しました。

 

◆520kcal制限の食事療法で胆石が形成された人が多くいた

以下の結果が得られました。

胆石は520kcalの対象6人中4人、900kcalの対象7人中0人(p=.021)で形成された。

予期せぬこの差により、倫理的理由から研究が早くに終了する結果となった。

肥満の人で、520kcalの食事制限を行うと胆石が形成された人が多かったという結果でした。

 

この結果も踏まえて、『胆石症診療ガイドライン』では「肥満者における急激な体重減少あるいはダイエット期間中における体重の変動は胆石形成に関連する因子である」と記載されています。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

The role of gallbladder emptying in gallstone formation during diet-induced rapid weight loss.

Hepatology. 1996 Sep

[PMID: 8781321]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。