2015.09.29 | ニュース

脳卒中後の運動方法の学習に、電気刺激が有効

メタアナリシスにより検証
from Journal of neurology, neurosurgery, and psychiatry
脳卒中後の運動方法の学習に、電気刺激が有効 の写真
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頭皮上から電気刺激を行い脳の働きを変化させる経頭蓋直流電気刺激(tDCS)は、脳卒中の運動や感覚の麻痺を改善するという報告があります。今回は、過去のいくつかの研究をまとめ、脳卒中後の運動機能への効果がどの程度であるか検証しました。

◆脳卒中患者の運動機能に対する経頭蓋直流電気刺激(tDCS)の効果を検証

tDCSは、脳を頭蓋骨の外から刺激する手法です。陽極を置いた下の脳活動は促進され、陰極を置いた下の脳活動は抑制されると言われています。

今回の研究では、過去に報告された21の研究をまとめ、脳卒中患者にtDCSを行ったときの運動機能への効果を検証しました。

 

◆tDCSにより運動能力は改善する

以下の結果が得られました。

21個の研究結果に対し、ランダム効果モデルのメタアナリシスを行った結果、全体的に0.59と同等の有意な効果量を示した(標準誤差0.10、p<0.0001、Z値=5.95、95%信頼区間0.40-0.79)。

これらの頑健な知見は、tDCSは刺激プロトコールまたは回復のステージによらず脳卒中後の運動学習を改善することを示した。

脳卒中発症後にtDCSを実施することで、運動機能がより改善するという結果でした。

 

脳卒中患者の運動機能は、日常生活を円滑に送るために重要な要素です。以前にも、脳卒中患者に対するtDCSの効果に関する研究を紹介しましたが、今回の研究はそのような過去の研究を集めて検証されたものです。さらに効果が検証されることで、いつか臨床でも日常的に用いられる機会が出るかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Transcranial direct current stimulation facilitates motor learning post-stroke: a systematic review and meta-analysis.

J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2015 Aug 28

[PMID: 26319437]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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