2015.09.12 | ニュース

過敏性腸症候群は身体活動を増やすと改善するかもしれない

ランダム化比較試験後の長期効果を追跡調査
from World journal of gastroenterology : WJG
過敏性腸症候群は身体活動を増やすと改善するかもしれない の写真
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過敏性腸症候群は、検査で異常が認められないが、お腹の不快感や便秘、下痢が続く状態を言います。今回の研究では、過敏性腸症候群の患者で運動量を増やす治療の後、数年後にその症状がどのように変化していたか調査しました。

◆活動量を増やした患者を追跡調査

今回の研究は、過敏性腸症候群に対して活動量を上げる介入を行った以前の研究の終了後に、対象者の中で追跡可能であった39人を新しく対象として、その後の長期効果がどのように変化したか調査しました。

効果は、過敏性腸症候群の症状や生活の質(QOL)などで評価しました。

 

◆過敏性腸症候群の症状と活動量が増加

以下の結果が得られました。

追跡期間の中央値は5.2年(範囲:3.8-6.2年)であった。

過敏性腸症候群の症状は、ベースラインと比べて改善していた(IBS-SSS:276(169-360) vs 218(82-328)、p=0.001)。

訪問前1週間における身体活動時間の報告では、ベースラインの3.2時間(0.0-10.0)から追跡調査時の5.2時間(0.0-15.0)に増加していた(p=0.019)。

過敏性腸症候群で身体活動介入を行った患者では、その後の症状は改善し、活動時間は増加していました。

著者らは、「身体活動を増加する介入は、過敏性腸症候群の症状や精神症状に長期的な正の効果が得られる」と述べています。

 

今回の研究では、過敏性腸症候群で身体活動量を増やす介入を行わなかった人の追跡調査を行っていないため、「効果」を検証するには限界があります。「介入後の経過として、症状は改善していた」という解釈はできるため、今後より効果的な治療法が検証されることを期待します。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Intervention to increase physical activity in irritable bowel syndrome shows long-term positive effects.

World J Gastroenterol. 2015 Jan 14

[PMID: 25593485]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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