◆指圧を行う群と通常ケアを受ける群の2群にランダムに分類
心筋梗塞後に心臓の手術(経皮的冠動脈形成術または冠動脈バイパス手術)を受けた経験がある患者213名を、指圧を行う群と通常ケアを受ける群の2群にランダムに振り分けました。
指圧は、患者自身で胸部と背中の上部に行いました。
◆指圧を行うとうつ症状は軽減し、幸福感が増える
以下の結果が報告されました。
MDIは指圧を行った群で6.5ポイントまで22%減少したのに対し、通常ケア群では8.3ポイントまで12%減少した(p=0.040)。
WHO-5は、指圧を行った群で71.0、通常ケア群で64.8まで増大した(p=0.015)。
心筋梗塞で心臓の手術を行ったことがある患者が、指圧を行うと、うつ症状や幸福感が改善しました。
胸と背中を指圧することで、うつ症状や幸福感が改善するメカニズムは不明です。この研究からだけでは断定的な結論は言えませんが、今後研究が進むことで有用な方法のひとつになるかもしれません。
執筆者
The effect of daily self-measurement of pressure pain sensitivity followed by acupressure on depression and quality of life versus treatment as usual in ischemic heart disease: a randomized clinical trial.
PLoS One. 2014 May 21
[PMID: 24849077]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。