2015.09.02 | ニュース

尿酸値を下げる薬、フェブキソスタットは腎機能低下を遅らせる?

93人のランダム化試験
from American journal of kidney diseases : the official journal of the National Kidney Foundation
尿酸値を下げる薬、フェブキソスタットは腎機能低下を遅らせる?の写真
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フェブキソスタットは痛風や高尿酸血症の治療薬として知られ、尿酸値を低下させます。この研究で著者らは、フェブキソスタットを用いた無症候性高尿酸血症の治療で、慢性腎臓病の進行を遅らせる可能性を検討しました。

◆インド東部地域の慢性腎臓患者を対象に調査

著者らはインド東部地域に住む18歳から65歳までの、痛風関節炎や痛風結節などの症状が無くても血清尿酸値が高い患者(無症候性高尿酸血症)のうち、更に腎不全に近い状態であるステージ3または4の慢性腎臓病患者を対象に、試験を行いました。

被験者から無作為に選ばれたフェブキソスタット使用群は6ヶ月間フェブキソスタットによる治療を受け、ほかの対照群はその間偽薬の治療を受けました。評価項目には、腎機能の指標として用いられる推算糸球体濾過量(eGFR)を算出し、最初の計測値から10%を越えるeGFR低下を示した患者の割合を求めました。

 

◆フェブキソスタットで腎機能の悪化を抑制

次の結果が得られました。

偽薬群の48人中26人(54%)と比較して、フェブキソスタット群45人のうち17人(38%)は推算糸球体濾過量がベースラインから10%より大きく減少した。

フェブキソスタット使用群45人、偽薬群48人が試験を終えて解析の対象になりました。最初の計測からeGFRが10%を越える減少を示した人達の割合は、偽薬群では54%であったのに対し、フェブキソスタット使用群では38%と、フェブキソスタットを使った人で腎機能の悪化が和らぐという結果でした。

著者らは「フェブキソスタットは偽薬と比べてステージ3と4の慢性腎臓病患者において推算球体濾過量低下を遅らせる」と結論付けています。

 

調査人数が少ないのは残念ですが、フェブキソスタットには腎機能の低下を遅らせる効果があるかもしれないという結果が得られました。慢性腎臓病の治療に役立てることができるかどうか、ほかの薬と比べるなどした上で、より確かな情報を得るには、今後更なる調査を待つ必要があるでしょう。

執筆者

高田

参考文献

Efficacy of Febuxostat for Slowing the GFR Decline in Patients With CKD and Asymptomatic Hyperuricemia: A 6-Month, Double-Blind, Randomized, Placebo-Controlled Trial.

Am J Kidney Dis. 2015 Jul 30

[PMID: 26233732]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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