2015.08.08 | ニュース

尿酸値を下げる薬、腎臓や心臓が悪い人は要注意!アロプリノール過敏症のリスク因子とは

台湾2,300万人の観察研究
from JAMA internal medicine
尿酸値を下げる薬、腎臓や心臓が悪い人は要注意!アロプリノール過敏症のリスク因子とはの写真
(C) kubais - Fotolia.com

アロプリノールは血中の尿酸を少なくする作用があり、痛風や高尿酸血症の人に使われることがありますが、台湾の診療データの解析から、アロプリノールを使い始めた人1万人あたり年間4人近くが、過敏症と関連して死亡していたことが報告されました。

◆台湾全国のデータを解析

研究班は、2,300万人を超える人の情報を含む台湾の全国的な診療データベースを統計解析し、アロプリノールを新たに使い始めた人のうちでアロプリノール過敏症が見られた率、またアロプリノール過敏症と関連する要因を調べました。

 

◆無症候性高尿酸血症の患者で腎疾患、心血管疾患があると死亡率増

次の結果が得られました。

2,300万人を超える被保険者の間で、アロプリノール過敏症の年間発生率は新規使用者1,000人あたり4.68件、関連する入院は新規使用者1,000人あたり2.02件、関連死亡は新規使用者1,000人あたり0.39人だった。

アロプリノール過敏症のリスクは、無症候性高尿酸血症および腎疾患または心血管疾患がある患者で統計的に有意に増加していた[...]。該当者はまた、死亡についても統計的に有意にリスクが増加していた(腎疾患に対してオッズ比5.59、95%信頼区間2.61-11.94、P<0.001、心血管疾患に対してオッズ比3.57、95%信頼区間2.31-5.51、P<0.001)。

年間で、アロプリノールを使い始めた人1,000人あたりに、アロプリノール過敏症と関連する死亡が0.39人に見られました尿酸値が高いことに対して症状がないときに使い始めた人で、腎臓の病気があるか、心血管疾患がある場合、死亡率が高くなっていました

研究班は「高リスク集団に対してアロプリノールを処方する際、医師は注意深くあるべきであり、致命的な有害反応の潜在的リスクについて考慮するべきである」と述べています。

 

アロプリノールは、痛風の予防などを目的に使われますが、痛風の症状がないときに、尿酸値が高いことだけを理由に使うことが痛風予防に有効かどうかは明らかになっていません。

高尿酸血症痛風の治療ガイドラインには、「無症候性高尿酸血症については,痛風関節炎の発症をエンドポイントにおいてのRCTが行われていないため,どの程度の血清尿酸値を治療の対象にするかを決めることは難しい。欧米では無症候性高尿酸血症に対する薬物治療に否定的な見解をとっている」と記載されています。

期待できる効果と副作用のバランスを考えて使うことが重要なのかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Allopurinol Use and Risk of Fatal Hypersensitivity Reactions: A Nationwide Population-Based Study in Taiwan.

JAMA Intern Med. 2015 Jul 20 [Epub ahead of print]

[PMID: 26193384]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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