2015.08.25 | ニュース

WPW症候群を治療し、不整脈を止めるカテーテルアブレーションの効果

アメリカの研究チームが250名を分析
from Circulation
WPW症候群を治療し、不整脈を止めるカテーテルアブレーションの効果 の写真
(C) Brian Jackson - Fotolia.com

「不整脈の非薬物治療ガイドライン」では、WPW症候群に対する高周波カテーテルアブレーションの有効性に関して記載されています。その根拠のひとつとなる1992年の論文を紹介します。

◆WPW症候群とは

WPW症候群は、生まれつき、心臓の心房と心室の間に余計な電気の通り道が存在する病気です。心臓の電気刺激を伝える通り道は本来一本道で一方通行ですが、その道が分かれてしまうことが原因で、不整脈を起こしやすい状態になると言われています。

 

◆WPW症候群に対するアブレーションの効果を検証

カテーテルアブレーションとは、不整脈の治療として、血管の中に通したカテーテルを使って異常な電気の通り道を破壊することです。

今回の研究では、WPW症候群の診断が確定している、もしくは発作性上室性頻拍が認められた患者250名を対象に、アブレーションの治療効果を調べました。

 

◆治療した患者の94%が頻拍がない状態で平均10ヶ月経過した

調査の結果、以下のことを報告しました。

患者の94%がすべての副伝導路のアブレーションに成功し、平均追跡期間10±4ヶ月の間、頻拍症状はないままであった。

非致死的な合併症は9名(4%)の患者で起こった。

アブレーションの後も頻拍が起きないまま10ヶ月あまりの追跡期間を経過した人がほとんど(94%)であり、致命的ではない合併症が4%の患者に見られました。

 

この結果もふまえて、「不整脈の非薬物治療ガイドライン」では、「対症療法である薬物治療とは異なり、カテーテルアブレーションは根治的治療法であり、[...]優れた治療法であると言える。」と記載されています。

ガイドラインで引用されたこの論文は1992年のものであり、今回紹介した数値は、現在ではさらに改善している可能性があります。アブレーションを検討されている方は、担当の医師に相談することをおすすめします。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Radiofrequency catheter ablation of accessory atrioventricular connections in 250 patients. Abbreviated therapeutic approach to Wolff-Parkinson-White syndrome.

Circulation. 1992 Apr

[PMID: 1555278]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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