◆オランダの追跡データから
研究班は、オランダで1989年から2010年にかけて行われた追跡調査のデータをもとに、認知症のなかった6,514人の対象者について、心房細動の有無と、認知症の発症の関係を調べました。
◆心房細動があった人で1.3倍
次の結果が得られました。
調整ハザード比として表現された所見として、心房細動の罹患は認知症のリスクの増加と関係した(1.33、95%信頼区間1.02-1.73)。
心房細動の新規発症は、より若い参加者において、認知症のリスク増加と関連した(67歳未満で1.81、1.11-2.94 vs 67歳以上で1.12、0.85-1.46、交互作用についてP=0.02)。
調査開始時点で心房細動があった人では、認知症の発症がおよそ1.3倍に多くなっていました。
心房細動は長期的なリスクとして考えられ、抗凝固療法などの治療が勧められます。治療によって認知症を防ぐことができるかどうか、今後の研究により議論が積み上げられていくかもしれません。
執筆者
Association Between Atrial Fibrillation and Dementia in the General Population.
JAMA Neurol. 2015 Sep 21 [Epub ahead of print]
[PMID: 26389654]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。