皮下脂肪が多いと脂肪肝が減る?CTでNAFLDの進行/軽減を予測
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は致命的な肝硬変に進行する恐れがあります。韓国の患者を追跡した研究で、CTで見た内臓脂肪が多いとNAFLDの発症が多く、皮下脂肪が多いとNAFLDが軽減することが多かったことが報告されました。
◆CTを撮った人2千人を追跡
研究班は、NAFLDを診断できる肝臓の
◆内臓脂肪が多いと発症増加、皮下脂肪が多いと軽減増加
解析から次の結果が得られました。
NAFLDを新規発症した288人の症例を得た。うち159人の患者でフォローアップ期間にNAFLDの軽減があった。多変量解析で、内臓脂肪面積の増加はNAFLDの発症率の増加と関連した(内臓脂肪面積が最も大きい五分位群で最も小さい五分位群に対してハザード比2.23、95%信頼区間1.28-3.89、Ptrend=0.002、標準偏差分の変化に対してハザード比1.36、95%信頼区間1.16-1.59)。皮下脂肪面積の増加はNAFLDの軽減と
有意 に関連した(最も大きい五分位群で最も小さい五分位群に対してハザード比2.30、95%信頼区間1.28-4.12、Ptrend=0.002、標準偏差分の変化に対してハザード比1.36、95%信頼区間1.08-1.72)。
このような変化がなぜ起こったのかは、NAFLDが発症し進行するしくみと関係しているかもしれません。性別や
執筆者
Body Fat Distribution and Risk of Incident and Regressed Nonalcoholic Fatty Liver Disease.
Clin Gastroenterol Hepatol. 2015 Jul 27 [Epub ahead of print]
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。