年齢、高血圧に加えて、尿酸が多い人も動脈硬化が進んでいた!

動脈の壁は、年齢とともに粥状動脈硬化という変化を経て、脂肪を多く含み、ときに石灰化して、硬く弾力のない状態になっていきます。動脈硬化が進むと心筋梗塞や脳卒中(心血管疾患)が起こりやすくなると考えられています。尿酸は痛風の原因になる物質で、心血管疾患との関連が議論されることもあります。ギリシャの研究班が、動脈硬化の程度と関連する要因を調べたところ、年齢、血圧、尿酸に関連が見られました。
◆中高年男女280人の検査
この研究は次の対象者について行われました。
年齢52.98±22.9歳の対象者が連続して280人(51.4%が男性)、この研究に参加した。
およそ30歳から75歳の男女280人が対象となり、
◆年齢、24時間血圧、尿酸に関連あり
次の結果が得られました。
頚動脈-大腿動脈脈波伝播速度は年齢(B=0.13、P<0.001)、
収縮期血圧 の24時間平均(B=0.07、P<0.05)、尿酸(B=0.72、P<0.001)と独立に関連していたが、外来血圧、e-GFR、脂質レベル、性別、BMI とは関連しなかった(ANCOVAによる)。
動脈硬化の検査値と統計的な関連が見られたのは、年齢、尿酸、収縮期血圧(最高血圧)の24時間平均値でした。
研究班は「動脈硬化は高尿酸血症のある患者で増していることが見出され、尿酸の増加が年齢・性別・肥満・血圧および
痛風がほかの病気などと関連するとした研究はMEDLEYニュースでも紹介しています。興味のある方はあわせてご覧ください。
「痛風放置は危険!尿酸を下げる治療をしない人では死亡率が高かった」
http://medley.life/news/item/5591220f6eadc88f014c9c96
執筆者
9A.01: HYPERURICEMIA IS AN INDEPENDENT DETERMINANT OF ARTERIAL STIFFNESS.
J Hypertens. 2015 Jun
[PMID: 26102697]
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